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俺の名はシャルル・フェニックス
嫁と不死鳥
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してる。

束のおかげで尻尾を掴めたのだ。

だから、争いは逃れられない。

主人公(一誠)がいるこの場所ならば絶対に。

人間のままなら、1歩引いた所にいられる。

でも悪魔なら渦中に身を投じなければならない。

いや、人間でも同じかもしれない。

主人公の妹。

それだけで巻き込まれる要素は十分に揃ってる。

なら、どうすればいい……?

いや、俺が決めることじゃないか……

彼女が決め、俺が手伝う。

ただそれだけ。

それだけしか俺には出来ないのだ。

空から目を離し振り返る。

そこには覚悟を決めた誠菜がいた。

いつものようにオロオロしていない自分を確立させてる様は格好いいと感服した。

「答え、決まったんだな」

「はい」

決して大きな声ではないが響くような声だ。

「教えてくれるか?」

「はい。私を貴方の眷属にしてください」

フワリと誠菜は可憐に微笑んだ。

意志が感じ取れる強い笑みだ。

誰もが見惚れてしまいそうな笑みだ。

お兄さん風に吹かれた訳じゃないが、臆病で縮こまってたのに成長してたんだなって感服した。

一誠なら感涙して男泣きするだろうな。

それでも俺は訊こう。

「悪魔になることがどんなことになるか分かってるんだろうな?」

「はい。お父さんやお母さんや友達より永く生きること。争いに巻き込まれるかもしれないこと…………そ……それと……」

「それと人を殺すかもしれないことだ」

言いにくそうにしていたことを俺が言ってやる。

「いや……だけど……
私はもう守られたくないです……から。
背も小さいし、弱虫、泣き虫だし、臆病だけど……もうお兄ちゃんにもシャルル先輩にも……守られるだけは…………いや……です!」

「そうか。
言葉は訊いたから行動を示してくれ。
今から10秒間だけ、恐怖に勝っていろ。
それが最終試験な」

生半可な気持ちだったら後悔するだろうから俺は試す。

「はい……!!」

返事を訊いた瞬間、覇気を闘氣を殺気を爆発させる。

「10」

一瞬にして誠菜の顔が青くなり、ガタガタと震えだす。

そして少し離れた所から慌てたような物音が聞こえる。

リアス達が気づいたらしい。

「9」

静かに告げる。

部屋から白音が心配そうに顔を覗かせる。

複雑そうな顔だ。

誠菜の意思を尊重したい。

けれど、悪魔にはなって欲しくない。

そんな顔だった。

「8」

ドタドタと走る音が聞こえる。

リアス達がこちらに向かってるようだ。

「7」

未だに誠菜は恐怖に抗う。

目から止めどなく涙が溢れ、
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