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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0915話
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ルがああいう風に言った気持ちも分からないじゃないし。今は取りあえずのせられてあげる」
「レモン、しかし……」

 エザリアとしては、まだまだ言いたい事があるのだろう。
 だが、それに関しては家に帰ってからにして欲しい。

「交流区画に攻めて来た帝国の将軍……ヘルムとかいう名前だったかしら。そいつを尋問したら、興味深い事を教えてくれたのよ」
「興味深い事?」

 取りあえず話が逸れたのはいいとして、興味深い事、ねぇ。
 今までの尋問はそれなりに容赦なく、捕虜達から軒並み情報に関しては聞き出してある筈だ。そんな状態で更に聞き出したというのだから、何か余程の件なのだろう。
 そして実際、レモンの口から出たのは俺の予想していなかった内容だった。

「ほら、帝都の周辺に集まっている……いえ、今はもう集まってないわね。とにかく、アルヌスの丘に向かっている軍隊の正体が判明したわ。もっとも、確実って訳じゃなくて恐らくという予想でだけど」

 そう言いながらも、どこか複雑な表情を浮かべているレモン。

「ま、予想でもいい。教えてくれ」
「帝国に支配、あるいは吸収された周辺国家……いえ、この場合は従属国というのが正しいわね。とにかくその従属国の軍隊らしいわ」
「……なるほど」

 あれだけ挑発しておいてなんだが、モルトは皇帝として意外に頭が回るらしい。
 帝国の軍隊が俺達に負け、その殆どが捕らえられるか殺されるかしている。つまり、現状では帝国が力尽くで押さえつけ、あるいは吸収した従属国が蜂起したら勝てないか、あるいは苦戦する程度の戦力しか残っていないんだろう。
 それに気が付いたモルトは、帝国の軍隊と同様に俺達を使ってその周辺国家の軍隊を消耗させようと考えた訳だ。

「となると、いっそ派遣されてくる軍隊を取り込むか?」
「取り込むだって? この世界の軍隊と力を合わせても、俺達が一方的に力を貸すだけで終わるんじゃねーの?」

 俺とレモンの話を黙って聞いていたアウルが尋ねてくるが、それには首を振る。

「別に完全にこっちの勢力に入れるって訳じゃないさ。ただ、今こっちに向かっている軍隊は殺すような真似をしないで、そのまま自分達の領地に戻って貰う……ってのはどうだ? 勿論なるべく戦力を減らしていない状態で」

 その言葉を聞いて、俺の狙っている事を理解したのだろう。エザリアが小さく頷く。

「確かにアクセルの狙いは分かるわ。……けど、正直あまり効率的とは言えないわね。そもそも、こっちに向かっている軍隊は全てが従属国のものだけ、なんて事はない筈よ。最低でも妙な動きをしないか、見張る役目の部隊や人員が派遣されているでしょう。どうやってそれを見分けるの?」
「別に見分ける必要はないだろ? 現状で既に帝国の軍隊は大きく戦力
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