第2話 初めての『友達』
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れでこの町によったんだよ」
「そうだったの、じゃあ色んな場所に行ったりしているの?」
「そうだよ」
エレナと話しているとサクラさんが甘い匂いをした見慣れない食べ物を持ってきた。
「二人とも、アップルパイを持ってきたわよ」
「本当に!私姉さんのアップルパイだーい好き!リィンも食べてみて、姉さんのアップルパイは最高なんだから!」
「アップルパイ?」
僕は今までレーションばかり食べてきたのでアップルパイという食べ物の甘い匂いは初めてだ、でもこの甘い匂いは確かに食欲をそそられる。
僕は切り分けられたアップルパイを一口食べてみる……!?ッふわぁ、甘酸っぱいリンゴの酸味が口いっぱいに広がっていく。こんな美味しい物今まで食べたことがないよ!
「お、美味しい!」
「美味しいでしょう?私の大好物なの」
「ふふっ、まだ沢山あるからどんどん食べてね」
それからも僕はエレナと遊んだり話したりと楽しい時間を過ごした、するとあっという間に辺りは暗くなっていた。
「あ、もうこんな時間だ、そろそろ帰らないといけないな」
「そうね、楽しい時間ってあっという間に過ぎちゃうわね。ねえリィン、まだこの辺にいるの?」
「う〜ん、当分はここを動かない予定らしいからまだいると思うよ」
「じゃあまた遊びにきてよ」
「え、いいの?」
「勿論よ、私とリィンは大事な友達じゃない」
「うん!また遊びにくるね」
「約束ね」
そして僕は帰路に付いた、帰りの道中僕はエレナのことばかり考えていた。
「友達か、えへへ♪」
西風の旅団という『家族』とはまた違う幸せを胸に秘めて僕は幸せを感じながらアジトに向かった。
…余談だけど全く帰ってこない僕を心配して捜索隊(主にお父さんやゼノ)が出ようとしたようなので次からはなるべく早く帰ろうと僕は思いました。
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side:ルトガー
「ここ最近リィンの様子がおかしい気がする」
「いきなり何言うとんねん」
ある日の昼ごろ、俺はマリアナ、ゼノ、レオといった部隊長を集め第一声を言った、それを聞いたゼノはすかさず俺にツッコんだ。
「だってよ、ここ最近リィンは出かけてばかりじゃないか」
ここ数日リィンはお手伝いを終えるとよく出かけている。いままでそんなことが無かったから俺は心配だ。
「確かに最近リィンは良く出かけるわね、でもあの子だって遊びたい年頃なんだしむしろお手伝いばかりしてるよりはいいと思うんだけど」
「俺もそう思う、あの子はもう少し素直になるべきだ。ああやって外に遊びにいく、それが本来の子どもらしさじゃないか?」
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