四十一話:不幸の始まり
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コよく決めながら改札口を飛び越えて列車に乗り込んだ。
ルドガーが列車に乗り込むと黒歌達の景色も変わり、いつの間にか列車に乗り込んだことになっていた。そして列車に乗り込んだルドガーは辺り一帯に広がる乗客と乗組員の死体に顔を歪ませながら、少女と愛猫が同じ状態になっていないことを祈りながら列車の中を歩き始めた。
『ナァ〜』
『ルル! 無事だったか? この子は!? ……よかった気絶しているだけみたいだ』
ルルの鳴き声に反応して行ってみると、少女が倒れていたので慌てて抱き起すが、息をしていたためにホッとするルドガー。そして少女がユリウスの真鍮の時計と瓜二つの時計を首からかけていることに気づく。その事に興味をもったルドガーが時計に触れると、時計は一瞬、光を発したかと思うと同時に消えてしまった。
『なっ!?』
『うぅ……ん……』
ルドガーの驚いた声で意識が戻ったらしく少女が目を覚ます。ルドガーは一先ずそれに安心してどこか身を隠せる場所に移動しようとするが運の悪い事に丁度見回りをしていたテロリストの一人に見つかってしまい問答無用で銃弾の雨を浴びせられる。このままではいずれ殺されてしまうと思ったルドガーは少女とルルを座席の陰に隠して単身テロリストに立ち向かう。
『はああっ!』
『こいつ、エージェントか!?』
座席の上を飛び回り、蹴りを入れたりなどトリッキーな動きをしながらテロリストに対抗するルドガーだったがこの頃のルドガーではまだ素手で銃を持った敵の相手をすることが難しく、腹部に蹴りを入れられて引き下がった所で銃を突きつけられてしまう。
『終わりだ!』
『これっ!』
ルドガーがもうダメだと覚悟したところで少女から二本の剣が投げ渡される。が、テロリストは既に引き金を引いておりルドガーは煙の中に消えていった。全員が煙を凝視するなか、煙が晴れた先に居たのは全ての銃弾を双剣で受け止めていた、ルドガーだった。
その様子に過去の記憶とはいえ、ホッとする黒歌。そんな未来の恋人の様子を知るわけもなく、ルドガーはクルクルと無駄にカッコよく回してから双剣を構えあっという間にテロリストを蹴散らしてしまう。
『こわい人……もういない?』
『ああ……怖くないか?』
『平気だし……ぜんぜん』
明らかに強がりだと分かる返事にルドガーは思わず笑みをこぼす。しかし、その気の緩みが原因なのか背後に新たなテロリストの接近を許してしまう。それに気づいてすぐに振り向いたルドガーだったがテロリストは力なく崩れ落ちていく。そしてその後ろから拳を振り切った状態のジュードが現れる。その事にお互いが驚くがさらに後ろからジュードを褒め称えながら出てきた人物に三人と一匹
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