四十一話:不幸の始まり
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だという事だけは再認識できた。その言い草にジュードも顔をしかめるが直ぐに電話がかかって来たので外に出て行く。
そして、手持無沙汰になったルドガーがテーブルの上に置いてあったエルとユリウスの時計が一つになった時計を手に取りマジマジと眺めているとエルが起きたので大丈夫かと声を掛ける。それに対して大丈夫とエルが答えたのでルドガーはホッとして時計をポーチにしまう。しかし、エルにとってはその行動は自分の時計を盗られた様なものなのですぐにルドガーにしがみついて返してと言い続ける。
『エルの時計とったー! ドロボー、ドロボー! ドロボーーッ!』
その言い草にルドガーも心苦しくなるものの、この時計に起きた数々の不思議な現象の説明をすることが出来ないので何も言えずにただエルに振り回されるままにする。
『取り込み中すまないが、二人あわせて1500万ガルドだ。治療費だよ、君達の命の値段』
『エル、お金なんてもってない……ひっ!』
『稼ぐ気さえあれば、金を作る手段はいくらでもあるんだよ。子供だろうが、なんだろうがな』
リドウはエルをソファーに押さえつけて、冷たい目で見下ろしながら非情な言葉を吐く。その様子にルドガーも嫌悪感を抱きエルを押さえつけるリドウの腕を掴み、睨みつける。そんなルドガーに対してリドウはまた嫌味を言い。ルドガーを引き下がらせる。
そんな険悪な空気の流れるバーにある女性が空気を読まずに現れる。その女性は列車でユリウスに殺されたはずのノヴァであった。ノヴァは借金の申し込みの為に来たのだがその依頼主がルドガーであったために驚きの声を上げる。そんなノヴァに対してルドガーは無事を喜び話しかけるがとうのノヴァはルドガーの問いかけに首を傾げるばかりであった。
「おかしいね……確かに彼女は殺されたはずなのに」
「仮に生きていてもこんな短時間で元通りになれる傷ではなかった」
「ノヴァさんがこうだと、ユリウスさんも生きている可能性が高いね」
祐斗とゼノヴィアの騎士コンビがノヴァの対応の不自然さについて話し合っている間にもリドウは話しを進めていきエルを無理やりに連れ去ろうとする。それに対してルドガーはここで借金を全てエルに押し付けて自分は逃げるという考えを思いつくが、そんな非情な方法はもってのほかだと直ぐに切り捨てて口を開く。
『わかった。契約する』
『O・K。賢明な判断だ、ルドガー君』
そしてルドガーは契約書を書くために斡旋役のノヴァから説明を受ける。と、そこで電話から戻って来たジュードがその状況を見て慌てて、もしサインをしたらルドガーの行動が管理、制限されることを教えサインすることに反対するが、リドウからお前が払ってくれるのかと言われて黙り込む。ジュードは|源霊
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