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ルドガーinD×D (改)
四十一話:不幸の始まり
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一致でルドガーの兄だと確信する黒歌達。黒歌に至っては以前ルドガーのトマトシュークリームを勝手に食べたら襲われたのでユリウスの言葉が全く冗談に聞こえなかったが。


『さあ、今は夢よりも現実だ。試験を始めるぞ』

『武器は、これを使え』

『ああ』


ルドガーはクラン社のエージェントに支給される双剣を受け取り、慣れた手つきでクルリと回して、黒歌達が見慣れた構えをする。


『ふっ……同じ構えか。やはり兄弟だな』

『兄さん……ユリウス試験官の教えの賜物です』

『おいおい、こんな所でゴマを擦っても何も出ないぞ。……とにかく、頑張ってこい』


最後に何かを押し隠すような顔をして頑張れというユリウスに対してルドガーは無邪気な笑顔を浮かべてお礼を言い、そのまま気合を入れて試験内容である訓練場内に放たれた魔物五体を倒しに行った。そんなルドガーの姿が見えなくなったところでポツリとユリウスが声を零す。


『弟の頑張りを無下にするのは心苦しいがこれもあいつを守る為だ。すまないな、ルドガー……』


その後、ユリウスは試験が終わったと思った矢先に現れた魔物に襲われそうになっていた女性を助けるために魔物に倒されたルドガーに不合格を言い渡した。その事に先程の言葉を聞いていた黒歌達は疑いを抱いたがこの時のユリウスの真意を知ることは誰にもできなかった。





場面はそこで再び変わる。ルドガーが住んでいると思われる、マンションの一室が朝を迎えていた。ルドガーは大切な入社試験に遅れそうになったこともあるというのに幸せそうに惰眠をむさぼっていた。その様子に黒歌達は微笑ましそうに笑いを浮かべて何となしに今が何時頃なのか調べようと思ってルドガーの部屋に置いてある時計を見てあることに気づく。


「……すいません、誰かあの時計読めますか?」

「時計? ……あれ、何だ、あの文字、外国語か? 部長わかりますか?」

「私にも分からないわ。それに……時計だけじゃないわ、この部屋にある全ての文字が見たこともない文字よ」


小猫が時計の文字が読めないことに気づき、他の者に聞いてみるがイッセーも分からず、この中で最も教養がありそうなリアスに聞くがリアスもまた見たことのない文字であるために首を捻る。しかし、幾ら考えた所で地球という概念にとらわれている限りは答えに辿り着くことは出来ない。


『おーい、ルドガー! いつまで寝ているんだ』


黒歌達が考えていた所でユリウスがルドガーを起こす声が聞こえてくる。その声にルドガーはまだ眠そうな瞼をこすりながらもベッドから起き上がり身支度を整えてから部屋から出て行く。それにつられて黒歌達もついて行くとリビングのテーブルに座ってルルと戯れていたユリウスが若干呆れた
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