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タケミカズチ、抜錨します。
増援艦隊と深海棲艦のどっちだと思いますか?
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な説明している場合じゃないです。この航行速度……、時速20ノット以上!?……赤城さん、接近している2個艦隊、要請した増援艦隊と深海棲艦のどっちだと思いますか?」
「……高速航行が可能な艦娘で編成された増援艦隊の可能性は高いと思います。ですが―――」
「深海棲艦の可能性も捨てられない、ですか。ちなみに深海棲艦って、無線傍受とかできるんですか?」
「ヲ級空母を始めとする人型深海棲艦には、そういったことができる個体もいると聞いたことがあるのです」
「だから、海上に出たら深海棲艦を誘き寄せない為にも、緊急時を除けば基本的には無線封鎖することになっている」


私が無線傍受について尋ねると、電ちゃんと響ちゃんが答えてくれた。ってことは、向かって来ている相手が判別できない以上、赤城さん達に無線で確認して貰う訳にもいかない訳か。

もし、相手が深海棲艦で増援を呼ばれた挙句、挟撃なんかされたら私は兎も角、赤城さん達の内の誰かが轟沈しかねない訳だし。

かと言って、偵察型ムラサメを出す訳にもいかない。私は○○○鎮守府所属でない上、赤城さん達以外の○○○鎮守府の艦娘と面識がある訳でも無い。

迂闊に偵察型ムラサメを出して友軍に撃墜なんてされたら、色んな意味で洒落にならない。現実的な意味だと、所属と同時に資材を大量に消費してしまう。

今から航路を変えるという選択肢も、相手が深海棲艦だったとして電探に捕捉されたら意味が無い。友軍だったら無駄に燃料を消費する上、鎮守府が遠のく。

結局の所、護衛に就いていないムラサメ隊を再出撃。艦隊直上で待機と言う選択肢しかない、か。


「赤城さん。今護衛に出している航空戦力も、戦闘となると燃料の残量に不安を覚えます。なので現護衛部隊を帰投させ、待機させていた航空戦力を全機投入する形で護衛部隊を編成したのですがよろしいですか?」
「な、何で私に許可を……?」
「この2個艦隊の総旗艦は赤城さんだと言っていたではありませんか。私はまだ正式に○○○鎮守府への所属が決まった艦娘ではありません。現時点では皆さんに随伴している所属不明艦です。当艦隊の総旗艦に指示を仰ぐのは当然だと思います」
「タケミカズチさん…………。そうですね。では、艦隊総旗艦として命令します。タケミカズチさんは保有する待機中の全航空戦力を艦隊直上に護衛部隊として展開。当艦隊は航路をこのまま変えず、鎮守府へと航行を続けます」
「了解です」


赤城さんの命に従い、私は護衛に回していたムラサメ部隊を帰投させると、待機中だった偵察型を含むムラサメ部隊56機を発艦させ、新たな護衛部隊として展開した。

56機のムラサメ部隊と保有している対空ミサイルを勿体振らずに使えば、深海棲艦が6個艦隊で来ても大破炎上させて、撤退させることくらいはできる
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