第三十七話 どうなったのか心配だった人たち
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へ入ったのだが、絹旗さんや滝壺さんって俺の部屋知ってただろうか……。
「佐天さーん、買ってきたよー」
買い物を終えて初春さん達の所へ戻ると、玄関で佐天さんに声を掛ける。
「おぉー、待ってました! じゃー初春、今から作るね。それから、神代さんも一緒に食べますよね?」
「あー、ごめん。途中で知り合いに会って、用事が出来ちゃったから」
佐天さんに買い物袋を渡すとその流れで夕食にも誘われたのだが、絹旗さんと滝壺さんのことがあるので名前などは出さないようにしつつ辞退させてもらった。
「あら、そうなんですか。じゃー、仕方ないですね」
「残念だなぁ。折角神代さんにも私の手料理食べてもらおうと思ったのに」
「ごめんねー。それじゃー、初春さん、お大事にー」
「ありがとうございましたー」
初春さんも佐天さんも相手について聞いてくることは無かったので、俺は挨拶をしてそのまま初春さんの部屋を後にした。
寮の前まで戻るとまだ夕方だというのに付近に絹旗さんと滝壺さんの気配を感じたので、そっちに向かって手を振ってからそのまま寮に入る。
「何で超分かったんですかっ!?」
「あのくらいならすぐに分かるわよ」
俺が部屋に入った後、玄関のドアが閉まる寸前に絹旗さんがドアを開けて聞いてきた。帰る時は絹旗さんと滝壺さんの気配を探りながら歩いていたので、多少広めの範囲で気配を感じ取れたというのもあったりする。
「そっちからは超見えてなかったはずですがっ!?」
「もしかして、あなたもAIM拡散力場が分かるの?」
絹旗さんは俺に気づかれないように隠れていたという自信があったのだろう。驚いたように聞いて来た時に、絹旗さんの後ろから滝壺さんが入ってきて尋ねられた。確かに、滝壺さんの能力なら同じようなことが出来るから、俺がその能力を使用したと考えたのかもしれない。
「流石にそれは分からないけど、でも気配なら分かるんだよねー」
「どこの格闘家ですかっ!!」
確かに滝壺さんの能力も使うことは出来るが、今回に関してはというか、たいていの場合は気配で分かってしまうので、そう答えると絹旗さんからツッコまれてしまった。
「まあまあ、取り敢えず上がって」
「お邪魔します」
「……超お邪魔します」
絹旗さんを宥めつつ、朝学校へ行く前の状態だった部屋を大急ぎで片付けると、絹旗さんと滝壺さんをリビングへ招いた。
「ちょっと待っててね」
そう言って俺は音響結界を張りつつ飲み物を用意する。
「それで、倒れた麦野さんとフレンダのことだけど」
「はい」
二人にそれぞれ飲み物を出してから俺は話し始めた。
「フレンダの方は多分、レ
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