冒険者
アリ穴四階 part2
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ウンを止め何かあったのか尋ねるようとするが。
「静かに・・・!」
す・・・て・・れ
声?
通路の奥を睨んだまま耳を澄ませるアレン。
他のメンバー達は何が起こっているのかわからないがアレンの様子に動くことなく目線を交わしている。
「助けを呼ぶ声が聞こえる!」
アレンはそう伝えると武器を構え走り出そうとするがガンドに止められる。
「焦るな坊主!ウォレスとイオ、エレナちゃん、それに嬢ちゃんはこの場を確保じゃ!ワシと坊主、サミエル、テオの4人で様子を見てくる!」
最初はアレンを残しウォレスと行こうとしたがアレンを説得する時間が惜しいと考え、この人選に決めた。
「了解した!気を付けろよ!」
冒険者達には暗黙のルールが数多く存在する。
先程話し合ったように危険地帯の情報共有もその一つだ。
その数多くある中の一つに救助活動も含まれている。
人命救助も去ることながら物資の供給源にもなり凶悪なモンスターを討伐する。
住民税の優遇がされている冒険者が冒険者たる立場を保っていられるのは治安維持を含み民間人の生活を安定させているからなのだ。
この場所のような民間人の居ない場所でも勿論適用され、同業者間の救援はお互いが同じ立場になる可能性があることから優先されるのは間違ってはいないだろう。
ウォレス達に見送られた四人はアレン、ガンドを先頭に走り出した。
「坊主!危険だと判断した場合は撤退する!その時は救出を諦めるんじゃぞ!」
アレンは目線をガンドに移し頷くと声の聞こえる方向へ意識を集中させるのだった。
間に合ってくれ
そう、思いながら。
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