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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
お見舞い客、二組目
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「師父、このたびは人類最終試練アジ=ダカーハの討伐。誠にお疲れ様でした!」
「ホント、相変わらず暑苦しい連中だな、お前らは・・・」
そうは言うものの、自分のお見舞いに来てくれたということはちゃんと理解しているので、一輝は追い出そうとはしない。
最初のお見舞い客、階層支配者プラスアルファは最後にアジ君がサラにゲームの報酬としてサラから奪った全てを返却したところで帰り、二組目の客は彼ら、コミュニティ剣閃烈火である。まあ暑苦しい。全員が入室すると同時に膝まづき、頭を垂れ、リーダーがそう話すのだからもう本当に暑苦しい。サキは既に室外に退避している。
「師父の戦い、我らは遠方より見るのみでしたが、それでも師父の実力は一目瞭然!ただ投手のみにてあのアジ=ダカーハにも劣らぬ戦い、そして最後に放たれた鈍色の一撃!われら一同、感動いたしました!」
「だから、暑苦しいっつってんだろ!ってか、なんだその大絶賛は!なんか恥ずかしくなるからヤメロ!」
それと、一輝としてはちょっと苦手な連中でもある。この剣バカはこれを本心から言っているし、しかもそれがコミュニティの総意でもあるのだから、まあ苦手にもなるかもしれない。
「はぁ・・・そういや、お前たちもアジ=ダカーハ戦ではあの城に乗ってきて、分身体相手に戦ったんだって?」
「はい。とはいえ、我らは碌な戦力にもなれず、お恥ずかしい限りなのですが。」
「あの場では、一時的なものであっても足止めができてれば十分だ。・・・被害は?」
「師父が我らのコミュニティのものに授けてくださった剣術のおかげで、
死人はいません
(
・・・・・・・
)
。」
「そ。それは良かった。」
「しかし、我らの代わりに死んだ者はいます。」
「だろうな。けど、俺からすれば俺の知らない奴が何人死のうが、心底どうでもいい。それよりも俺が技術叩き込んだ連中が調子に乗った結果死んだ、とかなるほうが後味悪いんだよ。」
その犠牲者のいるコミュニティのものが聞けば激怒しかねないそのセリフを、一輝は本心から言う。そんな発言に対して、しかし剣閃烈火の者たちはとっくに理解していたので反応はない。剣バカであるからこそ、一輝の剣筋から感覚的にとはいえ、それを理解しているのだ。
一輝も、自分が決して正義ではないということを彼らが理解しているからこそ、こうして関係を続けていたり、ほんの一部とはいえ彼らに鬼道流の剣術を教えているのだ。
「それについては、ご安心を。我ら全員、師父の教えてくださった剣術は相手を倒すためのものではなく、生き残ることを最重視したものであることは承知しておりますので。」
「そいつは良かった。俺としても、そこを理解してくれてるならそれでいい。それで?何か戦果はあげたのか?」
「戦果などと、胸を張れるものでもありません・・・。コミ
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