四十七話:ヤンデレイリナちゃん
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に力が上がったあの状態はそうとしか言えない。と、まあ、色々と考えている俺だがこれは単なる現実逃避でしかない。何故かと言うとだ。
「イッセー君、もう逃がさないからね」
イリナが倒れた俺の上に馬乗りになって乗っているからだ。現実逃避のついでに詳しく状況を説明してやろう。俺の腕は後ろに回した状態でガッチリと手錠が何重にもはめられている。そして足にも同じように何重にも手錠が嵌められている。その状態で俺は仰向けにされ、イリナが俺の腰のあたりに座って獲物を前にした獣の様な目で俺を見下ろしているという状態だ。
俺は必死に手錠をちぎろうともがいているが、この手錠は他ならぬ俺が作った匣兵器だ。そう簡単にちぎれるわけがない。禁手を使えばいけるかもしれねえが僅かでも不審な動きを見せたらイリナが俺の動きを阻害してくるのでそれも無理だ。要するに詰んでいる。
「うふふふふ……イッセー君。今から私が何をするか分かる?」
「イリナ、取りあえずこの手錠を解け、話はそれからでも遅くねえ」
「今から私とイッセー君は一つになるんだよ」
「頼むから話を聞いてくれえええっ!」
「もう、うるさいよ。そんなイッセー君にはこうしてやるんだから」
突如、イリナの顔が俺の目の前に近づいてきたかと思うと貪るような口づけをされる。イリナの舌が俺の中に入ってきて俺の口内を蹂躙していく。そのまま長時間の間、俺はイリナの口づけを受け続けることになる。
そしてどれ程たったか分からないところでようやく解放される。イリナはゆっくりと涎の糸を引きながら口を離していき、完全に上気した顔に潤んだ目で俺を見つめながらペロリと涎を舐めとる。その官能的な姿に思わず俺は見入ってしまうがイリナの言葉を聞いて直ぐに後悔した。
「イッセー君……私の初めて貰ってね」
「カストカゲ! 助けてくれ!」
『おめでとう、相棒。遂に相棒は大人の階段を昇るのだな』
((((今夜は赤飯炊かないとダメですね))))
くそがっ! カストカゲと歴代赤龍帝の奴ら完全に俺を見捨てやがった! どうにかしろ、何とかこの状況を打開する方法を考え出せ。俺がそうやって必死に考えていると。俺の下腹部からカチャカチャとベルトを外す音が聞こえてきたが必死にそれを幻聴だと信じて打開策を練る方に集中していく。
く、早く何かを思いつくんだ、俺! 人生で一番ではないかというほど俺が焦っているところで俺のズボンにイリナが手をかけた感触が伝わって来る。
ああ、もうダメだ、お終いだと思った瞬間――
「イリナァァァッ! パパが助けに来たぞおおおおっ!」
鉄格子が吹き飛ばされ、左腕が巨大なドリ
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