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リリなのinボクらの太陽サーガ
誓約
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しておきたいもの」

「そうか……確かに今は離れていた方が良いな。彼らも落ち着く時間が必要だろうし」

「じゃあ改めてこれからよろしくね、エレン!」

「こちらこそ、足手まといにならないように尽力させてもらうわ」

正式にエレンが仲間になった事で、ザジが凄く喜んでいた。女友達が出来て嬉しいのだろう。
さて、目的地は南の島の火山、内部だ。しかも今回は途中までで良いらしい。それなら俺一人で探しに行っても危険は無いかもしれん……二人に休息を与えられる良い機会だな。

・・・・・・・・・・・・・・・・

〜〜Side of サバタ(一時休憩)〜〜

「ま、クラーケンとの戦いはこんな結末を迎えた」

「話の流れから察するに、次は水着回なん? 海賊船でバカンスに行くって不思議な感じやねんけど」

「確かに二人は浜辺で休息したが、その時俺は探し物……『火竜の牙』を手に入れるために火山へ一人で行ってたからな。二人が何を話し、何をしていたのかは知らない。だからどうしても知りたいなら本人に訊くしかない。……記憶があるか不明だが」

「不明って……じゃあ覚えてないってこと? どうして……今私達に話してくれてるから、サバタ兄ちゃんはちゃんと覚えとる。なのに一緒に旅したザジさんやエレンさんは覚えとらんの?」

「その文には少し訂正がある。エレンは覚えている、恐らく。ただな……ザジはある事件が原因で、その件を忘れてしまっているのだ」

「事件って……ザジさん、もしかしてなんかヤバいことしたん?」

「それも含めてこれから話す。が、長く話して喉が渇いた。しばらく休憩させてくれ」

そう言って台所に水を飲みに向かう。これから話す内容はエレンの時と同類だ。ここにいる彼女達にとって衝撃が強いだろうから、少し落ち着く時間が必要だと考えたのだ。
ちなみに当時、南の島にはザジの骨折が治るまで滞在したのだが、激辛麻婆豆腐を食べさせて涙目になったり、その件がきっかけで辛党になったザジに料理を教えたりするという何でもない日々を過ごしている。言い換えれば俺達三人が最も平穏に過ごせた時間でもあった。だが……その思い出は表に出さず胸に秘めておきたい。

「今更やけどこのパーティ、なんか全員危うい精神しとるなぁ」

「特にエレンの言動が気になる。『この世に滅びが訪れないのであれば……私は……』、彼女はこの先に何を言おうとしたのだ……?」

はやてとネロだけでなく、居間に集まっている彼女達はエレンの今後に一抹の不安を抱いているようだ。しかし……今のエレンがどうなっているのか、それを確かめる術は無い。彼女が“こちら側”に来ているのなら話は別だが……。

「ふぅ……一息入れた所で、少し話の時を飛ばすぞ。黒ひげ三兄弟の海賊船の助力で、俺達は『火竜
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