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リリなのinボクらの太陽サーガ
誓約
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かわからない。だけど……それでもミズキがこうまでして伝えてきたんだから……私、生きる。生きてやる……たとえ地獄に墜ちようとも、この世が滅ぶまで、私は……生きて見せる」

どうやら臨死体験をしたらしいエレンだが、以前と違った彼女の瞳から狂的なまでの意思を感じる。仇を討って彼女の心がどう変化したのか、俺には考え付かないだろう。

「この世が滅ぶまで、か。ある意味、そう遠くは無いかもしれんな……」

「かもね。だけど……それでもなお、この世に滅びが訪れないのであれば……私は……」

「“真空破”、今その問答は無意味だ。その先はこの状況から脱してからにしろ」

陸地が遠く、かすんで見えるぐらい沖に流された俺達が果たして無事に戻れるのか、若輩の意見だが正直に言うと厳しいと思う。水の中は思った以上に体力を消耗する。泳いだところで恐らく陸地にたどり着く前に力尽きるし、波の力で進んだ以上に押し戻されるに違いない。

「ね、ねえ……二人とも……あれは何だろう?」

震える手でザジが指し示したものは……かなり古びた大きな船だった。武装している所から察するに、この船は恐らく……。

「船? にしてはボロボロねぇ……」

「何でもいい、とにかく水から上がろう」

幸いにもロープが甲板から垂れ下がっている。エレンを先に登らせて、俺はザジを背負って後から登る。ぐったり力が抜けている彼女は服が水分を吸って普段より重く感じたが、逆にこれこそが命の重みだと実感する。だから……、

「相手が幽霊だろうと、こいつだけは守る」

甲板にはゴーストが一体、色違いの海賊帽を被ったスケルトンが三体、待ち構えていた。こいつらはアンデッドのようだが、自我が芽生えたタイプのようだ。やはりこれは海賊船だったか。

「ヒュ〜! 勇ましいねぇ! だけどオレさま達はおまえ達に危害は加えねぇ。むしろアニキたちと一緒に礼をしに来たのさ」

下っ端らしいゴーストが向上を述べてくる。

「礼……とはどういう意味だ?」

「オマエたち、この下の巣にいたクラーケンのイカ野郎を倒してくれたんだろう? そうじゃねぇとこんな海のど真ん中からいきなり湧いて出た説明がつかねぇ、ってアニキたちが言ってんだ。オレさまたちもアイツにはこの船も何度か襲われた事があって、ほとほとまいってたんだ。感謝するぜ!」

「成り行きの結果だ。礼ならそこの“真空波”とザジにも言ってやれ」

「あいよっ。将来有望な嬢ちゃんたち、この船を守ってくれてありがとな!」

「私はただ仇を討っただけよ、感謝される筋合いはないわ」

「まさかアンデッドからお礼を言われるなんて……うちも数奇な運命に巻き込まれたものだね」

「そんなワケで! 海を渡るならアニキたちが送ってくれるってさ! アニキ
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