神秘
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。この辺りはアース属性のエナジーが強いから、恐らく『地竜の爪』がここにあるのだと思う」
「触媒? 名前を聞くからに属性を付与しそうなアイテムだけど、そんなものがどうして必要なの?」
「ある目的のためだ」
「その目的って話してくれないの?」
「まあな」
「ふ〜ん。ま、いいけど」
「俺自身からは話さないが、どうしても知りたければ魔女の力を使えば良いだろう」
「……そんな事はしないよ。力を使うのは本当に必要な時だけ、それ以外で多用したらもう誰にも信用されなくなっちゃう……」
「……すまない、俺の言い方が悪かった」
「いいよ、これが魔女の宿命なんだし」
何事も無かったように彼女は答えるが、これは俺の配慮が足りなかったミスだ。クイーンに教えられた事はほとんどが気に入らないものばかりだが、それでもごく一部は納得できるものがあった。例えば『女の涙を止めるのが男の務め』みたいな感じで……なんかクイーンの願望も入ってる気がするが、俺もこの言葉には共感したのだから偶には良いだろう。
光源氏計画? 知らないな、そんなこと。
「……そういえば“星読み”、おまえ―――」
「“星読み”じゃなくてザジって立派な名前があるからそっちで呼んで欲しいんだけど……」
「名前は呼ぶ気になるまでこのままだ」
「ちぇ〜」
「……それで、おまえは現状だと戦う手段が無い。モンスターと遭遇していない今の内に、せめて自衛できる程度に武器を持つか、何か魔法を覚えた方が良い」
「あ〜確かに外の世界を旅するんなら、サバタの言う通りにうちも少しは戦えた方が良いかもね」
「かも、じゃなくてそうなんだよ。とりあえず……これをやる」
アースガルズのアンティーク専門店で手に入れた例の杖を彼女に渡す。サイズ的に大き過ぎるが、案外軽い杖を手にした彼女は………なんか滅茶苦茶嬉しそうな顔をしていた。
「(は、初めて男の子からのプレゼントだぁ〜! うわぁ、すっごく嬉しいなぁ〜!)」
「これから戦い方を教えるというのに、ニヤけてる場合か……」
別に悪い気はしないんだが……時と場合を考えて欲しい。安全な場所からあまり出た事が無い人間には難しいかもしれんが。
「さて……魔女の力を持っているという事は、つまり自分のエナジーを最初から使える事を意味するから、まずは最も簡単な『スタン』という相手をマヒさせる魔法を身に付けておけば、最低限の自衛は出来るだろう」
「わかった」
「『スタン』ともう一つ、攻撃魔法『インパクト』を覚えれば並みのモンスターなら倒せるようになる。今からこの二つを覚えてもらう」
なので“星読み”に初心者がまず覚える魔法『スタン』と『インパクト』の手解きをする。本人の意思はとも
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