星屑編 導入
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の足音の数が減る。謎の襲撃者と人狩りとの実力差は圧倒的で、そんなに時間が経っていない内に軽い足音以外の足音が全て聞こえなくなった。
「な、なんなの……?」
周りの人間も外の様子が気になるようで、少しざわついていた。軽い足音が近くの何処かに歩いては何かをこじ開ける金属音を響かせ、また歩いてはこじ開ける音がした。どうやら人狩りの荷台を開けているらしいけど、荷台全てを開けているという事は私達を全員逃がすつもりなのか、それとも誰かを探しているのか……。
そして足音は私の乗ってる荷台に近づき、後ろの扉の鍵を開ける音。ギィ〜……っと開けられたその扉に立っていたのは……暗闇でもわかる赤い眼に藍色のマフラーを巻いた少年。
「フッ……憧れのシチュエーション、叶えてやったぞ」
「……サバタ!!」
再会を願った彼が助けてくれた。夢みたいだ……たった一度しか会っていなくて、しかも唯一魔女を否定しなかった彼が、まるでヒーローのように現れたのだから。
“女の子がピンチになればヒーローが必ず駆け付けてくれる”
それはずっとご都合主義だと言って信じなかったけど、まさか自分がそれを体験できるとは夢にも思わなかった……。
人狩りから奪ったカギでうちの枷を外し、サバタはカギの束をうちの他に捕まってた人達の足元に放り投げた。世紀末世界だとここから自力で生きていくのは大変なので、このまま裕福層に売られて束の間の安息を得るか、それとも厳しい環境でも諦めずに自分の力で生き延びるのか、自分自身で選ばせるのだそうだ。
「闇雲に解放するだけが救いではない、ってこと?」
「さあ?」
「さあって……」
「そもそも俺は突然街の外に出て行ったおまえを探しに来たんだ。そんな矢先に人狩りなんぞに捕まったあいつら全員の面倒まで見切れるか」
まあ確かに、少年一人が抱え込むにはあの人数は多過ぎる。と言うより自分だけでも生き残るのに大変なのに、余計な負担を抱えようとはしないだろう。
「じゃあさ……なんで私を助けてくれたの?」
「さっきも言っただろう、街の外に出て行ったおまえを探しに」
「それだけなら人狩りと一戦構える必要なんて無かったじゃん。失敗すれば自分も捕まる危険を冒してまで……どうして……どうして魔女のうちを助けたの?」
「…………」
「教えて……お願い!」
「………………………………泣いてたからだ」
「え? 泣いて……?」
「アースガルズを出た時のおまえは、まるでこの世の終わりが訪れたような酷い有様だった。それで気になって付いて行ったらこのザマだよ、バカが」
「と、年頃の乙女に面と向かってバカって言うなや!?」
「バカにバカと言って何がおかしい? 何の装備も戦
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