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リリなのinボクらの太陽サーガ
星屑編 導入
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けど、それらの記憶で一緒だった人達も今では魔女のうちを嫌っている。でも……昔は皆と色んな事をして失敗したり、怒られたりして笑いあった記憶がある。当時の感情を思い出し、渇き切った心に水分が少し戻ってきて久しぶりにうちは笑顔になれた。

「そういや“女の子がピンチになればヒーローが必ず駆け付けてくれる”って事を当時あの子はまだ本気で信じてたんだよ? まあ、同じ女子としてそのシチュエーションに憧れはあるけど、ピンチになる前に何とかするのが当たり前だよね?」

「そりゃそうだろう。他人の力に頼ってばかりだと、いざって時に自分で何も出来なくなるからな」

「だよね!? そこんところを夢見がちなあの子はちゃんとわかってるのかな〜と思ったんだ。でも同じ女の子として、そういう乙女らしい夢を持ち続けていたい気持ちはわかるんだよね〜」

ぶっきらぼうなくせにサバタも意外に聞き上手で、普段はあんまりおしゃべりする方じゃないのに、いつの間にかうちから一方的に話し続けていた。そうしてうちは久々の同年代の少年とのおしゃべりを日が暮れるまで堪能していた。

「いつの間にか日が沈んでいたな……」

「あ、ホントだ」

「色々話してくれて感謝する。ひとまず俺はもう行く、世話になったな」

そう言ってどこかに立ち去るサバタの背に、うちは無意識に手を伸ばしていた。すぐに気づいて手を引っ込めるが、どうしてそんな行動を取ったのかわからず、首を振って気にしないようにした。大方もうちょっと話していたかったとか、そんな所だろうと見切りをつけて。

「………“星読み”か」

今は夜で、空では星が輝き出している。そもそも……魔女の力を使う条件は最初からそろっている。

「い、いやいや……もう使わないって決めたじゃん、うち。たった一回のおしゃべりで、心絆されてなんか……」

でも……彼とまた話したかった。せっかく会えた魔女を嫌わない存在を、久しぶりに他人との触れ合いで感じた温かさを、もっと感じたかった。もっと一緒にいたかった。そのきっかけが欲しくて、うちは嫌って自分で封印した“星読み”を一回だけ……ほんのちょっと使うだけ……と発動させた、させてしまった。

「……読めたっ!」

サバタの探してる物は…………街の近くにある『神秘の森』、その最深部にある。迷うような地形じゃないけど太陽樹さまの結界の外だから街の人間なら誰も行こうと思わない場所。

そんな所に探し物があるなんて……外から来た彼はきっと吸血変異やアンデッドに対して何か対策があるに違いない。ただ、彼が何を探しているのかまでは読まなかった。
確かに“星読み”をもっと使えばある程度はわかるんだけど、そこまでやったら前回のようにまた嫌われるんじゃないかと思って力をセーブさせたのだ。必要以上に使って、
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