死闘
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ータちゃんはデバイスに搭載されている謎の機構を使って弾丸の薬莢を射出、魔力が爆発的に上昇する。
「ラケーテンハンマー……!!」
ジェット噴射でハンマーに凄まじい回転速度を乗せ、全身を使ってこちらに全力攻撃を仕掛けてくるヴィータちゃん。そのプレッシャーは一瞬冷たい汗をかかせる程だけど、私に迫ってくるヴィータちゃんに、周囲から無数の鎖が伸びて絡みつく。そう、さっきまで私が設置し続けたチェーンバインドを一斉発動させたのだ。
実は内心で結構必死だったから、正直自分でもどれだけ設置したのかわからない。でもおかげでヴィータちゃんの速度が目に見える勢いで衰えていき、最終的に完全に動きを止める事に成功した。両手、両足、胴体、肘、膝、ハンマー、目に見える場所全てチェーンバインドで縛られたヴィータちゃんはビクとも動けなくなり、状況はこちらの絶対的優位になった。
「そうそう、倒せってさっき言われたんだよねぇ……」
レイジングハートをカノンモードにシフト、先端に魔力を集中させる。目標は……当然ヴィータちゃん。バインドもずっと発動していられるとは限らないし、いっそ撃墜してしまえば問題ないからね。
「行くよ? ディバイン……バスター!!」
「―――――ッ!!!」
解き放った砲撃がヴィータちゃんに伸び、着弾、爆発が起こる。防御魔法を張る暇も無く、そもそも微動だに出来ない状態だから魔法を発動させるのが不可能なヴィータちゃんは、今の攻撃で撃墜まではいかなくても、少なくないダメージを被ったはずだ。
「そう思ってたんだけど……予測が甘かったかなぁ」
煙が晴れた時、ヴィータちゃんは無事だった。彼女が無事だったのは、別の誰かが今の砲撃を受け止めたからだ。そして受け止めたのは……犬耳の男性だった。
「ザフィーラさん……あなたも意識が……」
盾の守護獣たるザフィーラさんが参戦してしまえば、状況は2対1、実力もそうだが普通に数の上でも不利だ。だけど……バインドがまだ残っているから、ヴィータちゃんは解放されていない。つまり今の内なら1対1の状況で戦え―――、
「飛竜……一閃……!」
突然、横から蛇腹状に伸びてきた剣がヴィータちゃんを拘束していたバインドの鎖を切断、せっかく行動不能にしたヴィータちゃんが解放されてしまった。攻撃してきた方を見ると、虚ろな目をしているシグナムさんが、西洋剣を構えてこちらを見据えていた。
「シグナムさんまで……」
これで3対1、だけど今日は私の運が最悪なのか、状況は更に悪い方向に走ってしまう。バインドを設置している間にシューターで与えたヴィータちゃんの損傷が、彼女を包んだ緑色の光によって回復してしまう。ザフィーラさんの背後を見ると、最後のヴォルケンリッター、湖の騎士の姿が……。
「シャ
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