死闘
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持ちを思うと私たちも落ち込んでしまい、場に話しにくい空気が流れる。
「……気を取り直して、話を進めるわ。さっき蒐集とか言ってたけど、蒐集されたらどうなるわけ?」
「リンカーコアが小さくなって、最悪魔法が使えなくなるどころか、身体機能に異常をきたす可能性もあるわ。もちろん、それはやり過ぎた場合の話で、抑えた吸収量なら問題なく回復するから」
「へぇ〜、でも痛みを与えたり迷惑をかけるという点を考えると、はやてなら蒐集禁止とか言いそうね。あの子はそういう優しさを持ってるんだし」
「そうだね。守護騎士の皆さんも、はやてちゃんが落ち着いたらちゃんと話してみるとわかるよ。きっと大切に扱ってくれるから」
「…………」
これまで戦いばかりの日々だったのと、蒐集を命令されて当たり前だと思ってたからか、守護騎士の3人は大切に扱ってくれる、という内容に戸惑っていた。
「……我々を人として扱う、そんな主なのか?」
「蒐集しなくて済むって、本当に信じられるか? やっぱり願いを叶えたくて、あたしらにまた手を汚させたりするんじゃないのか?」
「私たちはこれまでずっと、主のために誰かを傷つけながら、魔力を集め続けてきた。それを本当にやめられるなら……これ以上の幸福は無いわ」
「でもよぉ……サバタって奴、主の兄ちゃんなんだろ? 返してって泣きながら言ってたし、取り戻すためにどうにかしろって言ってくるかも……」
「闇の書の内部に関しては我々ではどうしようもない。彼女達が言うように、その兄上が自力で出てくる事を期待するしかあるまい」
「だけど……ただの魔導師なら闇の書から出れる可能性はどうしても低いわよね。強力なレアスキルか何かでもない限り、流石に……」
あ、そっか。守護騎士の人達は暗黒物質の性質を知らないんだ。サバタさんの暗黒の力は、魔力を消し去る力。闇の書の中身は要するに魔力の塊、リンカーコアに近い性質とも言える。少なくとも魔力を基にしてるようじゃ、サバタさんを捕らえる事は不可能。私のバインドでも一時的になら捕らえられるけど、彼の体に宿る暗黒物質が魔力を分解してすぐに破壊してしまうから、極端な話、管理局がロストロギアに使う封印魔法すら太刀打ちできないんじゃないかな?
「なのはさん、そのサバタさんが持ってる力とか、何か知ってるなら教えてく――――ッ!? これは……マズい!!」
突然シャマルさんの顔色が悪くなって、咄嗟に周囲に結界を張った。魔力を持たない人間を弾き出す結界の効果によって、隣にいたアリサちゃんとすずかちゃんの姿が消える。緊急事態が発生したのだと判断した私はレイジングハートを構えておく。
「尋常じゃない様子だけど、大丈夫なの……?」
苦しそうにシャマルさんは頭を抱えて蹲り、ザフィーラさ
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