プロローグ2
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きない原因が判らないので、繋がる可能性は低いと考えます」
容赦なく妖精さんが、今の状況について報告してくれる。さて、指示を仰ぐべき人が居ないとなると……。
「この鎮守府について他に何か分かることは有るか?」
「鎮守府にある資料をあたってみましたが、今のところめぼしい情報は見つけられていません。唯一分かった事は、この鎮守府名が神威鎮守府という名前だということだけです」
「神威? ということは北海道なのか?」
神威という言葉に、北海道小樽市にある神威岬が思い浮かんだが、北海道に鎮守府があった事なんて知らない。ゲームでも鎮守府、警備府、基地、どれも神威という場所はなかったと思う。そんな風に知識を探っていると、吹雪が答えてくれた。
「司令官、私の記憶が正しければ北海道には鎮守府が設置されていないはずです。私が聞いたことのある一番北にある防衛拠点は大湊警備府でした。そして、北海道全域の防御はその大湊警備府が担っていました」
吹雪が、思い出しながらそう語る。さらに吹雪の言葉に、妖精さんが補足して説明してくれる。
「たしか、北海道の室蘭に鎮守府を設置する計画がありましたが、青森の大湊に変更になったはずです。それ以後、北海道に基地を置く計画が実行されたという記録は無かったはずです」
吹雪が語る事が本当ならば、この神威鎮守府とは一体何なのだろうか。
人が居ない、通信が出来ない、そして俺、吹雪、妖精さんの3人共、現状が把握できない状態なので手の施しようがない。もしかしたら、妖精さんが鎮守府内の気配を見逃した可能性はあるが、今まで俺は吹雪、妖精さん以外に出会っていない事実を考えると、この鎮守府には俺たちしか居ない可能性が確かに高い。そして、妖精さんや吹雪と同じく俺も神威鎮守府というものは聞いたことがない。
と、考えてみたが現状ではこれ以上の事を知るのは難しそうで、考えても仕方ないと諦めて、俺達の経緯については後回しにして、別の重要な事について考える。
「この鎮守府に現在貯蓄されている資材は、どのくらいある?」
「現在資材の貯蓄はかなり豊富です。おおよそですが、吹雪さん1隻ならば1万回位は満タン補給で出撃できる量です」
人は居ないのに、何故か資材は貯蓄されているようだ。量もかなり多いようである。妖精さんの言葉から考えるに、吹雪の燃費は弾薬20、燃料15ぐらいだったはずだから、1万回出撃可能とするとおおよそ資材は20万ぐらいと考える。かなり多いだろう。だがそれは、吹雪1隻のみを運用する場合であって、艦娘を増やせば消費も多くなり、20万という数は直ぐに消費されてしまうだろう。それに、よくよく考えてみたら今の計算はあくまでゲーム知識によって算出したものだから、見当違いの可能性もある。後で再確認する必要があるか…
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