プロローグ2
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府を預かる妖精であるので容易に外に出られない状態でした。鎮守府には私しか居なかったので、外に居ると思われる司令官を探しに行ってもらうために、艦娘を独断で建造を行ってしまいました。勝手に鎮守府の資材を消費してしまい、すみません」
妖精さんは、本当に申し訳無さそうな顔をしてから頭を下げて俺に謝る。その様子に、俺は慌ててしまう。
「いや、俺の方こそすまない。言い訳になるが、記憶喪失で鎮守府に戻ることが出来なかった。それから、どうするべきか悩んでいたところに吹雪と出会えたので助かった。ありがとう」
吹雪が浜辺にいた俺の元に来なければ、この鎮守府に到着するのはかなり後になった、もしかしたら存在すら知らないまま来ることもなかったかもしれない。不用意に島を歩きまわる前に、吹雪と出会えてよかった。妖精さんにお礼を言っておく。
「じゃあ最後に、妖精さんの自己紹介をお願いする」
「わかりました。私は、この鎮守府に宿ることになった妖精です。名前はありませんが、以前は29番と呼ばれていました」
29番? 艦隊これくしょんのゲーム内に図鑑表示という機能があるが、それによるものだろうか? 妖精さんは、更に言葉を重ねる。
「実は私自身も現状どうなっているのか詳しくはわかっておりませんので、お話できることはあまり無いのです。以前は横須賀鎮守府の工廠に所属していましたが、人員整理のために廃棄されました。ところが、気がつけばいつの間にかコチラの鎮守府に居ました」
廃棄か……。しかし、妖精さんも俺と同じように何故この場所にいるのか分からない状態だという。違いは、この鎮守府に来る前の記憶が有るか無いか。
「この鎮守府に他の人は居ないのか?」
「鎮守府内をひと通り探ってみましたが、私達以外には人、艦娘、妖精の全ての気配がありませんでした」
「私も、途中誰も見ませんでした」
妖精さんと吹雪によれば、やはりこの鎮守府内には人がいない言う。しかし、そんなことがありうるのだろうか。確かにゲーム内の描写では艦娘と妖精、そして提督となるプレイヤーしか登場していないと思い出していたが……。考えてもわからないので、聞いてみる。
「鎮守府に人が居ないというのはあり得るのか?」
「通常、艦娘を保持する鎮守府や部隊の運営は少数精鋭が基本的なので、他の艦娘を保有しない部隊に比べて人員は圧倒的に少ないです。しかし、1つの鎮守府に司令官が1人だけというのは聞いたことがありません」
妖精さんの言葉に、やっぱり普通では無い事を知る。
「他の鎮守府や上層部に連絡を取ることは出来ないのか?」
「通信は試してみましたが、繋がりませんでした。技術的な機械のトラブルを疑ってみましたが、特に故障した部分は見当たらなかったです。引き続き通信は試みますが、通信で
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