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リメインズ -Remains-
1話 「イン・ザ・リメインズ」
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 セリアという女性は、冒険ギルドに所属していた。
 世界各地を冒険して回りながら、時折立ち寄った村などで魔物討伐のクエストをこなして路銀を得る。そのような仕事を続けてきた。
 自分で言うのもなんだか、弓兵としての腕前には人並み以上の自信があった。

 彼女はエルフェムという種族の出だ。エルフェムは耳がとがり長命で、弓と術に長けた者が多い。セリアは術に関してはそこまでではなかったが、弓は種族内でもかなりの腕前だった。その腕を活かして冒険者ギルドにフリーランスとして参加し、そしてスカウトされて集団ギルドに入ったのだ。

 団長を含めて人数は6人。さほど自分の国の外を知らなかったセリアにとってはその冒険はとても楽しかった。様々な困難を乗り越えてきたが、それも今となってはいい思い出だと思えるほどに充実していた。

 そんな折に、彼女達はある場所に辿り着いた。

 第4リメインズ「ラクシュリア」。
 超国家条約によって第4にリメインズに認定されたエリア。

 そこではマーセナリーと呼ばれる人間たちがリメインズ内に入り、日夜新たな技術や文化の発掘に努めている。彼女たちは、そのラクシュリアの近くに出来た対リメインズ都市「第四都市(デルタポリス)」を訪れたのだ。
 冒険者ギルドの中には、冒険に飽きてマーセナリーに転職する者も多いとうわさに聞いていたし、当時の彼女たちのギルドもまた今までの冒険に段々と物足りない思いを抱いていた。
 そこで話に上がったのが腕試し。彼女たちはリメインズに関わる一切を統括する「審査会」の審査を通過し、マーセナリーに転職しようとしたのだ。

 だが、審査会の人はそれに快い顔をしなかった。それ所か、遠回しながら実力不足だとまで言われてしまった。
 当然ながら、今までの冒険をこなしてきた実力を否定されては面白くない。最前線とはいかずとも、実際に戦わないままに評価されたのではたまったものではない。プライドを傷つけられた彼女たちは抗議し、粘り、ごねて、そしてテストを受けることになった。
 今日一日、リメインズに実際に入って活動する実地訓練だ。その監督として、実力者のマーセナリーであるという一人の男性が同行し、手助けをする。彼の判断次第で転職を認めるという事だった。

 こうして、セリア達は今リメインズ第一層へと向かっている。
 その隊列に、案内役件お目付け役の剣士を加えながら。

 ブラッドリーと名乗ったその男は、金髪で不愛想だった。装備する鎧が少ない割には大型の剣を携え、その先頭スタイルは外見から窺い知れない。このような場を任される以上はそれなりの実力を持っているのだろうが、挨拶をしてもリアクションは薄い。
 どこか退屈というか、結果の見えているクイズに付き合っているような気だるささえ感じた。態度の悪
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