暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
89話:過去を振り返る事、それは辛い事でもある
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人共、ちょっといいか?」
「なんだよ、士」
「………」
士の言葉を聞いたヴィータやシグナムは目線を向ける。二人がこちらを見たのを確認してから、にへらと笑って口を開いた。
「今回、俺だけでやっていい?」
「はぁっ!?」
いきなりの事に大声を上げたのは、ヴィータだった。シグナムもあまり表情に出していなかったが、内心は驚いている。
「お前、作戦わかってんのか!? こっちの手の内見せないように―――」
「じゃあ聞くが、お前俺の手の内≠全部知ってるか?」
「そんなのおめぇ―――って、あれ?」
士に問われて、改めて考えるヴィータ。
十三の姿に変身し、その力の全てを引き出す事ができる―――仮面ライダーディケイド。その力は常識を超え、その全てを知る人は……士のみだ。ディケイドの全てを把握している者など、士以外にはいない。
そういう考えに至ったヴィータは、「あっ…」と声を上げた。その様子に士も一回首を縦に振った。
「俺の手持ちの手札の内、確かに奴らの知っている物もあるだろうよ。だが、それが全てではないさ。晒すなら少ない手札より、多い手札の方がいいだろ? それに、俺には切り札(ジョーカー)もある」
「だけどよ……」
「まぁ任せときなさいって。魅せてやるよ、俺の戦い方を」
なっ、と言ってシグナムに視線を送る。その視線を受けたシグナムは、一度溜息をついた後腕組みを解いて、その手を腰に当てる。
「……お前は、言っても聞かないだろ?」
「シグナム!?」
「さっすがシグナム、わかってらっしゃる〜」
シグナムの言葉に、ヴィータは思わず声を上げる。対して士は安心するように笑顔を見せた。
『士さん、そろそろ目的地に着きます!』
「了解、着いたらその場でハッチ開けといて。すぐ出るから」
『はい!』
ヴァイスからの連絡に答えると、士はそのままハッチの方に向かう。
「…しかし士、お前が戦うとなれば、ライダーの力を使うのだろ? ライダーは空で戦うのは苦手だと思うのだが……私と戦った時のような力は…」
「あぁ、はやての承認を受けないと変身≠ナきない。ま、承認もらうのも面倒だし、使う気はさらさらない」
「ならどうするのだ?」
その途中で、再び腕組みをして尋ねてきたシグナム。すると士は、口角を吊り上げて笑みを作る。
「喜べよ、シグナム。俺の手持ちの手札(カード)を晒してやるんだ、興味あるだろ? 俺がどうやって、変身せずに≠のガジェット共を殲滅するのか、な?」
その士の言葉に、二人は耳を疑った。
そもそも士の本局での魔導士としての扱いは、陸戦魔導士。飛行魔法を使用せず、地を駆け
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