暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
89話:過去を振り返る事、それは辛い事でもある
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ヴィータを連れてヘリの中に入っていった。
 それに続き士もヘリに向かう。その途中で話についていけなくなったなのはの横まで行くと、その足を止めた。


「昼間も言ったが、自分に何が足りなかったかわかったか?」
「……いえ」
「じゃあお前のやる事は一つだ。―――お前の思っている事を全て話せ」
「っ…!」
「お前が戦ってあいつらに伝えたかった事、あいつらをどう思っているのか、お前の教導の意味……その全てを、だ」
「………」
「今は四人共…特にスターズの二人はかなり混乱している。俺達が戻ってくるまでに、話終わらせとけよ? そしたら俺からありがた〜いお言葉をくれてやる。わかったか?」
「……了解…」


 なのはの返事を聞いた士は再び歩き出し、今度はフェイトの隣へと移動する。


「―――なのはの事、頼む」
「…ほんと士って、身勝手だよね?」
「それを理解した上で頼んでるんだよ…」
「……わかった。でも、終わったら何か奢ってね?」
「はぁ…りょ〜かい…」


 お前も狡くなったもんだ、と呟きながら片手を上げてヘリに向かう士。フェイトも呆れたような表情をして、その姿を見送った。


「それじゃあ出しますが、いいですか!?」
「おう、頼むわヴァイス!」


 そのやり取りだけして、ヘリはヴァイスの操縦でヘリポートから飛び立っていった。
 飛び立つヘリの風が収まって夜の闇に消えるまで、屋上にいた全員が六課隊舎から離れて行くヘリを目で追っていた。


「……ティアナ」
「は、はい…」
「まずは……ごめんね。模擬戦のアレは、ちょっとやり過ぎだった」


 なのはのその言葉に、ティアナは「いえ…」とだけ答えた。


「なのは…」
「大丈夫だよ、フェイトちゃん。ちゃんと皆に話すよ」


 心配そうに見つめるフェイトに、なのははそう言ってフォワード四人を見渡す。


「私が昔やってきた事と、私が起こしたミス…そして、私の教導の意味も…全部……」
























 場所は移り、ガジェット殲滅に向かうヘリの中。士はベルトを付けた状態で、ライドブッカーから取り出したカードを確認していた。
 そんな落ち着いた様子に、ヴィータは席に座りながら腕を組み、その腕を指でトントンと叩いていた。その隣ではシグナムが、同じように腕を組みながら壁に寄りかかるように立っていた。


「ヴァイス〜、後どれぐらい?」
『そうッスね…だいたい十分ぐらいじゃないですかね』
「あっそう? OK、了解した」


 そう言うと、士は席から立ち上がって大きく背伸びをした。そして「よしっ!」と声を出し、腿を叩いた。


「二
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