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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
89話:過去を振り返る事、それは辛い事でもある
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、少し前までベットに寝ていた筈の六課副部隊長―――士だった。
「士さん…?」
「門寺…お前、何故…?」
「おいおい、お前らの中じゃあんな馬鹿でかいアラームならされても起きない程、寝坊助キャラだっか? 心外だなぁ…」
肩を大げさに落とし、両手を広げて歩いてくる。そしてシグナムの側まで来ると、シグナムの拳を抑えティアナの胸倉を掴む手に自らの手を添えた。
「ここで拳を振るったって、全てが伝わる訳じゃないだろ? 今は拳じゃなく、その口で伝えた方が早い」
「だがこいつは…」
「ま、お前が全てを話すのは筋違いだよな」
そう言って士は、胸倉を掴むシグナムの手を無理やり離させ肩をポンッと叩いてから、モニターを出現させる。
「はやて、状況はわかってる。予定変更だ」
『はっ? てか士君、なんでそこにおんの!?』
モニターに映るのは、管制室にいるはやての姿だった。その側にいるリインやグリフィスは、士がいることに驚いていた。
「単刀直入に言う。出撃メンバーを変更、俺とシグナム、ヴィータで出る」
「「「「えっ(なっ)!?」」」」
『何言うとるの士君!? ぶっ倒れてさっきまで寝てた人にそんな役やらせる訳ないやろ!』
「うっせ、俺が決めたことだ。一応伝えたからな、後頼むぜ」
『ちょ、待ち―――』
士ははやての制止の言葉も聞かず、通信中だったモニターを消した。
「そういう訳だ、いくぞヴィータ、シグナム」
「いやいやちょっと待て、『そういう訳だ』じゃないだろ!」
しれっとした表情で止まっているヘリに向かうが、ヴィータがその前に異議を唱えた。
「なんだ? 何か問題でもあるのか?」
「大アリだ! はやての言うこと聞かずに、何勝手なことしてんだ!」
「さっきはやてには伝えただろ? 何も問題はないと思うんだが?」
「お前な〜…」
士の台詞に、ヴィータは呆れるように肩を竦めた。それを見ていたシグナムは、士の背後からやってきたシグナムが士の肩を掴んだ。
「ん?」と思い振り返るが、シグナムの真剣な眼差しを見て士も表情を変えた。鋭く光る、敵を見るときと同じような表情に。
変わった士の表情を見て、シグナムは一度息を吐いた後士の肩から手を離した。
「わかった、ついて行こう門寺」
「シグナム!? お前…!」
「こいつが一度決めた事を曲げないことぐらい、お前もよく知っているだろ」
「そう…だけどよ……」
シグナムの言葉に、ヴィータは渋々ながらも納得した。シグナムはそれを聞いて士の横を通ろうとする。
「―――悪ぃな、手間かけさせちまった」
「ふっ、問題ない」
笑みを浮かべ横を通り抜け、不満げな表情の
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