暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
89話:過去を振り返る事、それは辛い事でもある
[1/10]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
ここは機動六課隊舎内にある、医務室。ヴォルケンリッターの一人であるシャマルが基本的に管理する部屋だ。
日頃は訓練や任務で生傷の絶えない隊員達の治療を行う場所であるが、今日のところはベットが二つも使われる事態になっていた。
その中の一つに横になっていたオレンジ髪の少女―――ティアナ・ランスターがゆっくり瞼を開いた。
「―――あ、ティア! 気がついた?」
「……スバル…? あれ…私は…?」
若干ぼやけた視界に、よく知る青髪の顔がニュッと現れた。その正体がスバルとすぐにわかったティアナは、数回目を瞬かせた後、頭を押さえながらゆっくりと起き上がった。
その時丁度医務室の扉が開き、白衣姿のシャマルがやってきた。
「あらティアナ、起きてたの?」
「シャマル先生…えっと……」
「ここは医務室だよ、ティア。覚えてる? 模擬戦での事」
スバルの言葉で思い出すのは、ピンク色の弾丸が迫ってくる光景。
なのはとの2on1での模擬戦にて、スバルと立てた作戦で挑んだが、それさえ防がれてしまい、最後にはなのはの砲撃で落とされたのだ。
その事を思い出し、少し表情を曇らせて「うん…」とスバルに頷いて答えた。
「なのはちゃんの訓練用魔法弾は優秀だから、体にダメージはないと思うんだけど…」
そう言いながらイスに座るシャマル。それを眺めながらベットに腰かける体勢になるティアナ。その時初めて、自分がズボンを穿いていなかった事に気がついた。
そのことに少し顔を赤らめたが、すぐにスバルがズボンを指して出してきたので、「ありがとう」と礼を言っておいた。
その時、ふと視界に入った時計に気がつき、表示されていた時間に驚愕した。
「く、9時!? ってことは…夜!?」
慌てて窓の外を確認してみると、太陽はとっくに沈んでおり空は黒に染まっていた。
ティアナがなのはとの模擬戦を行ったのは昼前。という事は、ティアナは模擬戦で気絶した後、9時間近くもの間眠り続けていた事になる。
「ティア、凄く熟睡してたんだよ? 見てて死んでるんじゃないかなって思えるぐらい」
「最近、ほとんど寝てなかったでしょ? 溜まってた疲れが、纏めてきたのよ」
そう言われて思い返されるのは、なのはの訓練の前後に行っていた自主練。
朝早く起きて、一日かけてなのはの厳しい訓練を受けて、更にはその後に自主練をやる。そんな毎日が続いた所為か、疲れが溜まっていたらしい。自覚はあったものの、その所為で9時間近く寝る事になるとは、考えもしていなかった。
その時、ティアナはあることに気がついた。
「あれ…? 隣のベットは、誰が?」
ティアナが腰か
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ