盤上の戦い
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「あーまた負けたー!」
「お前が弱すぎるんだよ」
俺は彼女から200チップ貰うと、ゲーム盤を片付けた。
「何でそんなの強いの!? 私まだ一度もあんたに勝ってないんだけど!!」
「弱いんだって、お前が」
「ああもう腹立つなぁ!!」
彼女はおもっきり俺の腹を蹴ってきた。
軽くうめいて地面に手を付く。
ここだけ見たら向こうが勝っている様に見えるだろう。
「もう一回!」
「また損したいの?」
「ふふ、今度は勝つ、絶対勝つ!!」
彼女は近くにいた子供たちを集めてゲーム盤を開いた。
「物量戦ってこと?」
「そうともいう」
お互い配置につき、戦いを始める。
向こうは±0にしようと必死に見える。
「だからね、君は絶対俺に勝てないんだって」
「あんたが手加減しないからでしょう!?」
彼女は子供たちと一緒に俺を囲もうと動くが、残念ながら上手く動かない。
「そうだよなぁ、お前達は俺の直線状に立った時点で負け確定だからな」
「それはあんたにとっても同じことでしょう?」
子供たちは二人で同時に射線上に出てきた。
「これならどう?」
「俺にとって相手が出来るのは一体じゃないって、さっき覚えなかったの?」
綺麗に子供二人はゲーム盤から消えた。
「で、この戦いに勝ったら丁度1000チップだ、これで終わりでいいよな?」
「んーー!!」
彼女も向きになってこちらに来るが、やはり角に追い詰められた。
「な、お前は俺に勝てないんだ」
「もう、また負けた」
「はい、200チップ」
彼女は聞く。
「なんで必ず勝つのよ」
「俺は何でも知ってるからさ」
彼女は俺の頭を蹴った。
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