三大勢力とヴァンパイア
25堕天使の総督とお兄様
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ている」
手をあげて、俺たちにかしこまらなくていいと促してくださる。全員がそれに従い、立ち上がった。
「やあ、我が妹よ。しかし、この部屋は殺風景だ。年頃の娘たちが集まるにしても魔法陣だらけというのはどうだろうか」
部屋を見渡しながら、魔王さまは苦笑されている。やはり変な部屋ですよね。
「お兄さま、ど、どうして、ここへ?」
怪訝そうにリアス様が訊く。そりゃそうだ。悪魔業界を背負う魔王さまが人間界のいち学舎の部室に顔を出すなんてそうはないだろう。
すると、サーゼクスは1枚のプリント用紙を取りだした。
「何を言っているんだ。授業参観が近いのだろう? 私も参加しようと思っていてね。ぜひとも妹が勉学に励む姿を間近で見たいものだ」
あー、そういえばもうすぐ授業参観がありましたね。イッセーのところは仕事を有給取ってまで乗り込んでくると張り切っているらしい
「グ、グレイフィアね? お兄さまに伝えたのは」
少々、困った様子でリアス様の問いにグレイフィアさんはうなずく。
「はい。学園からの報告はグレモリー眷族のスケジュールを任されている私のもとへ届きます。むろん、サーゼクスさまの『女王』でもありますので主へ報告も致しました」
それを聞き、リアス様は嘆息する。
「報告を受けた私は魔王職が激務であろうと、休暇を入れてでも妹の授業参観に参加したかったのだよ。安心しなさい。父上もちゃんとお越しになられる」
おおっ、リアス様のお父さんも! 一度見たことがある。例の婚約パーティーでリアス様の近くにいたっけ
「そ、そうではありません! お兄さまは魔王なのですよ? 仕事をほっぽリ出してくるなんて! 魔王がいち悪魔を特別視されてはいけませんわ!」
リアス様のお兄さんは魔王だから、いくら肉親とはいえ、特別にしてもらうのを良しとできないのか。しかし、サーゼクスは首を横に振る。
「いやいや、これは仕事でもあるんだよ、リアス。実は三すくみの会談をこの学園で執り行おうと思っていてね。会場の下見にきたんだよ」
な、な、なにぃぃぃぃ!? マジか!? 俺は驚きを隠さないでいた。いや、俺だけではない、部員の皆がビックリしている様子だ。
「――っ! ここで? 本当に?」
リアス様も目を見開いている。それは驚いて再度訊いてしまいますよね。
「ああ。この学園はどうやら何かしらの縁があるようだ。私の妹であるおまえと、伝説の赤龍帝、聖魔剣使い、聖のフェニックス、魔王セラフォルー・レヴィアタンの妹が所属し、コカビエルと白龍皇の来襲してきた。これは偶然では片づけられない事象だ。様々な力が入り混じり、うねりとなっているのだろう。そのうねりの加速度的に増しているのが兵藤一誠くん――赤龍
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ