第18話 She is Rana Linchen 2
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「そんなんだから、お前はあの女を守れなかったんだよ??」
「黙りやがれ??」
小鬼の怒声に、俺も怒声で返す。いつもならこの手の輩は適当にあしらうのに、こいつの言葉はなぜかイライラするのを隠せない。
「ほら、それがお前だぜ?怒りに任せて力を振るえ。欲に任せて全てを壊せ。」
そしてー……と、小鬼が言い終える前に、俺はグラディウスでそいつの首を跳ね飛ばす。だが、その口が黙ることはなかった。
「パンドラを、殲滅しろ。」
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「黙りやがれ??」
ガタンと怒号を響かせながら立ち上がった。気がつくと、小鬼などは何処にもおらず、部屋もあの不気味な部屋でなく、いつもの教室で、しかも、ユナ先生の授業だった。
「えっと…………」
沈黙が走る。生徒たちの注目が一気に俺へと集まる。しかも、先生はブチ切れ寸前である。
「グッドモーニング……?」
「もう昼前だ馬鹿者??」
この後、ユナ先生に小一時間説教を食らったのは、言うまでもないだろう。
そして昼休み。俺はいついかなる時であっても、先生の授業では寝ないと誓ったのだった。
「し、死ぬかと思ったぁ……………」
フラフラと歩きながら食堂へと向かう。怖かったなんてもんじゃない。例えるとしたら、初対面のサテライザー先輩を3とすると、ブチ切れた先生は10だ。
今日の昼はどうしようかと悩んでいたその時だ。バーガークイーンから悲鳴が上がる。そらは、歓喜の悲鳴ではなく、単なる恐怖の悲鳴だ。
「接触禁止の女王だ!」
「触るなよ!触ったら殺されるぞ!」
露骨だな!そしてなんだ、このデジャヴュ??前にもあったよな!
「「あっ」」
そちらに向かうと、やはりサテライザー先輩がいた。今日は持ち帰り用の紙袋ではなく、トレイに山盛りになっているハンバーガーを持っている。
「ど、どうもっす……」
「……そ、その頭どうしたの?」
「頭?あっ、たんこぶできてやがる??」
先生マジで殴ってたからなぁ……普通なら死ぬのかもしれない。
「なんていうか、微睡みの代償と言いますか……」
「フフッ……変な人。」
サテライザー先輩が優しく微笑む。その表情だけでたんこぶの痛みなど帳消しになった。
「その……よかったら、お昼一緒にどう?」
一瞬あっけに取られてしまうが、これは願っても無いことだ。
「喜んで、ご一緒させていただきます。」
向かい合わせで席に座り、ハンバーガーを食べながらの談笑……にはならなかった。先輩は無言で、俺も何か話を切り出そうとするが、その話が思い浮かばない。
だが、決して先輩も話したくないというわけでも無いらしく、何か話を切り出そうとして、それをうまく言葉に
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