2部分:第二章
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ぞれの乗る零戦を後ろにしていつも彼等を見送るのだった。
鹿屋は暑い。まだ夏でもないというのに何処までも暑い。その暑さの中最後の出撃をする特攻隊の者達を見て日々思うのだった。
「津田よ」
「どうした安永」
「俺も特攻隊で行くことになるのか」
安永は今飛び立つ特攻隊の零戦を見ながら津田に問うた。その零戦には爆弾が積まれている。その爆弾を抱いたまま敵艦に特攻するのである。
「やがては」
「行きたいか?」
「わからん」
今の安永の返答はこうしたものだった。
「そう問われるとな。わからん」
「そうか。わからんか」
「死ぬのは怖くないつもりだ」
こうも言うのだった。
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