第三十二話 殺し合い
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は確信する。
だが、予想外の出来事が再び襲う。
“ギィィィィィン”
鉄と鉄の当たったような音が周囲に木霊した。
そう、決して人体が砕けた音なんかでは無い。
「!?」
アーチャーの狙撃が何者かに弾かれた。
バーサーカーではない。
現にバーサーカーはその場からほとんど動かずにセイバーと打ち合っている。
ならば誰が……。
「貴様が其方についたか……」
アーチャーがそっと呟く。
「そんな…」
アスナが絶望にも似た声で声を絞り出す。
そこに居たのは、自分たちもよく知る男。
青いボディアーマーと真紅の槍が不気味に鈍く光る。
「それが貴様の答えか――――――――――ランサー」
アーチャーの冷静な一言がその答えを現していた。
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キリトとセイバー、その場に居る一組の主従は、あまりの事態に動揺を隠せないでいた。
アーチャーの放った狙撃は、確実に敵マスターであるPohへと命中するはずの一撃だった。
だが、それを当たる寸前に受け止められ叩き落とされる。
それも、それを防いだ人物も予想外であった。
「……ランサー、何故貴方が」
セイバーの静かな呟きがランサーへと問いかけた。
「……」
ランサーはセイバー達を黙って見つめたまま、一言も声を発しない。
ひたすら無表情を貫き、鋭い眼光のみがセイバー、キリトへと注がれる。
「huuuu……流石だランサー」
Pohが軽い調子でランサーへと話しかける。
「…別にテメェがどうなろうと構わねぇが、守り通せっていう命令だからな」
「Ha……相変わらず口の悪い野郎だ――――――まあいい。ランサー、テメェは狙撃主を潰して来い。こっちは俺達がかたずける」
「――――――――――――言われなくてもそのつもりだ」
そう言い、ランサーはその場から消えた。
おそらく、跳躍してアーチャー達の所へ向かったのだろう。
「邪魔して悪かったな、黒の剣士。さあ、続きだ」
Pohが、何事も無かったかの様にキリトへと声を掛ける。
だが、あまりの状況にキリトはそれ所では無い。
「―――――――――――――Poh。なんでお前がランサーを……」
「……そいつはお前の知る必要がねぇ」
そう言うと、いつの間にかPohの右手には混乱に乗じて拾っていた、友切包丁が握られていた。
「これから死ぬような奴に、教えると思うか!」
Poh、そしてバーサーカーがキリトとセイバーに突っ込んでくる。
「……くそっ、セイバー」
「っ……はい!」
キリトは、迎え撃つため、キリトが背中から剣を抜き放つ。
セイバーが不可視の剣を構えなおし、バーサーカーの突進へと備える
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