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Fate/ONLINE
第三十二話 殺し合い
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ていた包帯を千切る様に外した。
そこには……

「まさか……!?」

キリトが驚愕する。
そこに赤く光る三画の紋様。

「そのまさかだよ。黒の剣士!!」

―――――――セイバーが剣を引いて、バックステップでその場から飛びのいた。

その瞬間、セイバーのいた場所に黒い影が飛び出してくる。

「ッ!!」

後一瞬でも遅かったら、確実にセイバーはやられていただろう。
それほどの一撃を影の主―――――――バーサーカーは放っていた。

「……Poh、まさかお前が」

キリトが信じられないようなモノを見る眼でそれを見つめていた。
その姿を見て、さらにPohが笑みを深める。

「さぁ、It’s show time!!」

その言葉と共に、バーサーカーはセイバーへと襲い掛かった。

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「まずいな」

キリト達がいた場所から1kmほど離れた巨木の上で、アーチャーが呟いた。

「まさか、バーサーカーのマスターって……」

その隣でアーチャーと視覚を共有し、様子を見守っていたアスナが、顔を青ざめながら声を出す。

彼等は、キリト達の指示で遠方からの射撃で援護する役割に居た。
万が一、ラフコフや他のプレイヤー達が何か変な動きをしたら狙撃し、戦闘不能にするつもりでいた。

だが、その目論見も一瞬にして消え失せた。

突然のバーサーカーの乱入。
それにより、アーチャーは狙撃のタイミングを完全に無くしてしまった。
もし一か八かでバーサーカーへの狙撃を試みても、掴み取られ、敵を援護する形になってしまう。

ならば…と思い、アーチャーは狙いを変えた。

狙いはPoh。
彼を一撃で絶命させる事が出来れば……。
アーチャーはそう考えを巡らせた。

幸い、他のラフコフメンバーのザザとジョニーブラックはすでに転移結晶でその場を離れ、人質状態であった三人もその場を離脱したのか姿がない。

これで邪魔者はいない。
人質を盾にすることも、仲間を身代わりにすることも出来ない。

だが、それでも百パーセント成功するとは言い切れない。
弓に番えた剣を放った瞬間、もしバーサーカーがそれに気づけば、それを掴み取るなり叩き落とし、もう二度と狙撃は成功しないだろう。

それでも、アーチャーはそれに賭けた。

バーサーカーからPohまでの距離は約五メートル。
ギリギリでいける……!

確信を持って、アーチャーは番えた剣を離した。

音速を超える速度で、剣が奔る。
狙いはPohの脳天。

「ッッッ!!」

案の定バーサーカーはそれに気付いたが、Pohまでの距離は離れすぎている。
叩き落とすのも間に合わない。

殺った。

アーチャー
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