第三十二話 殺し合い
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のPoh。
「…チッ」
そのスピードに、Pohも反応できなかったのか、思わず舌を打つ。
だが時すでに遅し。
彼女の一閃は、Pohの愛剣、│友切包丁《メイトチョッパー》を叩き落とした。
「動くな下郎」
人影の主、セイバーが剣を突きつけた。
不可視の剣だが、そのプレッシャーから自分に突きつけられている物がなにか、見えなくても感じることは出来るだろう。
案の定、Pohは思わず首を引く。
「wow……ちょっと過激すぎやしないか?」
両手を上げ、降参の意思を伝えるPoh。
だが、それでもセイバーは剣を下さない。
「黙れ、貴様のような者に遠慮する意思など持ってはいない」
「……意外と野蛮だねぇ」
吐き出すように声を紡ぐ。
そのやり取りに、動けないでいた者達も一斉に思考が回復する。
「ボス!」
「敵、か……!?」
「おっと、お前ら動くんじゃねぇぞ。動いたら俺の体が半分に分かれちまう」
顔を向けずに、そのままの体勢で彼はそう言う。
一つでも不審な真似をすれば、体を真っ二つにされるだろう。
そう直感で感じていた。
全員が硬直したように動かない。
「……来たか」
突如、Pohが口を開いた。
そう発した後、口が笑みを作る様に吊り上がる。
セイバーが目を鋭くするが、そんなもの関係ないと云うようににやけた面を直そうとはしない。
Pohの言葉通り、一つの影が漆黒の闇の中から姿を現した。
「すまないセイバー、少し遅れた」
「いえ、その判断は正しかったようです。私を先に行かせていなければ、彼等はどうなっていたか」
キリトの言葉にセイバーが剣を下ろすことなく答える。
「……よう、Poh相変わらず趣味の悪い恰好だな」
「ハッ―――――貴様には言われたくねぇな」
Pohは相変わらず笑みを崩さない。
それどころか、先ほどより楽しそうだ。
「……黒の、剣士、殺す!」
「待てよ、ザザ。動くなっつったろーが」
赤眼のザザが、殺気を隠すことなくキリトへ詰め寄ろうとするが、それはPohに止められる。
「……ずいぶんと警戒してくれるんだな」
「当たり前だ。状況がこうじゃ手も足も出ねぇ」
「そうかい。なら大人しく、黒鉄球に行ってくれると助かるんだが」
キリトはそう言うと、懐から転移クリスタルを取り出す。
それを見て、ザザ。そしてジョニーブラックが殺気を強めて唸り声を上げる。
だが、それでもPohは態度を変えない。
一瞬真顔に戻ったのだが、すぐに口角を吊り上げた。
「黒の剣士。まさか、俺がただの殺人プレイヤーだと思ってたのか?」
「なに?」
「俺も……お前と同じ穴のムジナなんだよ!!」
Pohはそう言い、左手に巻かれ
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