第17話 幕末の鬼、江戸の妖と語る
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と聞こえたがそれは本当なのか?」
風間の質問に鴉天狗と青田坊は苦い表情になりながらも風間の質問に答えた
「…………そうだ。鯉伴様は10年前、羽衣狐に暗殺されたのだ」
「なるほど……あの女狐ならまだ頷けるが、鯉伴は魑魅魍魎の主と呼ばれた男だぞ?それが何故……」
鴉天狗の答えに納得しかける風間だったがここで千鶴と上条たち学園都市のメンバーが疑問の声を上げる
「「「「「「羽衣狐?」」」」」」
羽衣狐とは何なのかわからない一同に青田坊と鴉天狗が答える
「羽衣狐っつうのは俺達奴良組と敵対した京の闇を支配した百鬼夜行…“京妖怪”の大将だった大妖怪だ。やつは奴良組の幹部、牛鬼様曰く『人を表舞台からも支配する唯一の妖……古来より京に巣食う大妖怪中の大妖怪』と人間どころか他の妖怪どもからも畏れられた大妖怪だ」
青田坊の説明に上条たちだけでなく、土方や千鶴も羽衣狐の恐ろしさにゴクリと唾を飲んだ。続いて鴉天狗が説明の続きを始めた
「京妖怪と戦う際、奴良組と共闘した陰陽師…花開院家の調べによるとある言い伝えが残っているらしい。
“乱世に現れ、自らの目にとまった幼年期の人間の娘を依代にして取り憑き、世に溢れる“悲しみ”、“怒り”、“憎しみ”、“殺意”といったあらゆる負の感情を吸収して成長し、それが頂点へ達した所で依代の体を完全に支配する妖狐。肉体は通常の人間である為に、肉体が滅びれば次の依代を求めて彷徨う。それ故に奴の呼び名も『人間という名の“衣”を羽織り、繰り返し世に君臨し、人間の世界をも支配する強力な妖怪』”……それが“羽衣狐”だ」
「「「「「「…………」」」」」」
鴉天狗の説明に上条たち学園都市の一同は羽衣狐に戦慄した。それはつまり取り憑かれたら最後。もう人間として生きていけないという事なのだから
そんな上条たちを察したのか鴉天狗は声をかけた
「まぁその狐の因縁も三代目が断ち切り、一度衰退した奴良組をリクオ様が再興して下さった。未だ発展途上だが、奴良組は必ず全盛期の力を取り戻す!!ワシはそう確信している。」
まるで自分の事の様に語る鴉天狗は終始笑顔だった。それがどういう意味なのか出会って間もない上条たちには分からなかった。
そんな上条達をよそに風間は奴良組にある本題を出した
「ところで貴様らに聞きたいことがある」
「なんじゃ?」
「1週間前に“白夜”と名乗る狐の面を付けた赤髪の妖狐の女がこの学園都市に現れた。しかもその時ここの生徒達を襲った元新選組の人斬りと行動を共にしてな。何か心当たりはないか?」
風間の質問になんとか思い出そうと首をひね
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