1部分:第一章
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り顔を合わせたのだった。
「腐れ縁だな」
「全くだ」
部屋の前で不敵な笑みを浮かべて言い合うのだった。
「部屋まで同じとはな」
「寝小便なぞするなよ」
「貴様こそな」
こんなことを言い合ったうえで部屋に入る。部屋の中に入ると今度は。津田までいた。彼も二人の顔を認めて言うのだった。
「貴様等二人が俺と同室か」
「ふん、貴様までいるとはな」
「はじまって早々縁起が悪い」
二人は同時に口の端を歪めて彼に告げた。
「いびきなぞかかれたらかなわんな」
「全くだ」
そんな話をしながら部屋を見回しているともう一人いた。それは。
「貴様は誰だ?」
「俺か」
そのもう一人が浜北の言葉に応えてきた。
「俺に対して言っているのか」
「そうだ。貴様は何者だ?」
相変わらず突っかかるような調子で彼に問う浜北だった。
「一体何者だ。それで」
「赤西健吾だ」
この少年はこうな乗った。
「覚えておけ。名前は言ったぞ」
「覚えるのは俺の勝手だ」
浜北の不敵な笑みはこの赤西にも向けられたのだった。
「それはな」
「随分と自信があるようだな」
「貴様のそれは空元気のようだがな」
ここでも彼等は互いに言い合うのだった。
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