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英雄は誰がために立つ
Life9 聖書の子らの新たなる道 −三竦みの会談−
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グレイフィア。

 そして、映像に傅く格好の幻想殺しが現れた。

 『まずは画面越しの無礼並びに素顔を曝せぬ無礼、お詫び申し上げます。そして、お初にお目にかかりますミカエル様、導師ルオリア』
 「その様な事はありませんよ。それよりも頭を上げてはもらえないでしょうか?」
 『ハッ、それが導師のお言葉とあらば――――』

 ルオリアの頼みにより、面を上げて直立立ちをする士郎。

 「それでは改めまして、先日の事件ではご苦労様でした」
 「こちらも無事、エクスカリバー・ディストラクションと破片を回収できました。本当にありがとうございました」

 幻想殺しである士郎にお礼を言うミカエルとルオリア(御2方)

 『いえ、サーゼクス・ルシファー閣下からの要請でしたので、当然の事をしたまでです』
 「当然の事って言う割には、サーゼクスに忠を誓っていないって聞いてるが如何なんだ?幻想殺し」

 士郎の言葉に一部に皮肉気な言葉を使い、問いただすアザゼル。

 『これはこれは、アザゼル総督閣下!先日は通信機越しで失礼をしたこの雑輩程度を記憶の片隅に入れて下さるとは、光栄の至りに存じます』

 まるで忠実な執事の様に体を折り曲げる幻想殺しの姿を見て、苦笑するアザゼル。

 「ま、貴重な体験だったからな・・・!それより、質問に答えてくれよ?」
 『単に、私の様な粗忽者を懐に入れるべきでは無いと、進言したにすぎません』
 「コカビエルを圧倒した奴が粗忽者ってか?」
 『自身で言うのも何ですが、素顔を曝せぬ度胸も無いではありませんか。それに過ぎたる欲は身を亡ぼします。私は自分の分相応を弁えているに過ぎないのですよ』
 「・・・・・・・・・」

 嘘ではないであろうが、全てを話していない事は直に理解できた。
 だが、これ以上追及しても話す気がなさそうな上、しつこく聞くべきことでは無いとも判断するアザゼル。

 「そうかい。んじゃ本題を聞くが、お前さんは今後、この世界に対して如何干渉していくきだ?お前さんほどの力量がありゃ、どの勢力も“力”として欲しがるだろ?お前さんはこれから何がしたい?何が欲しいんだ?」

 士郎は面倒だなと内心で呟いた。
 これでは、はぐらかす事も出来ないだろうと考えたからだ。

 『・・・・・・・・・そうですね。直截に言えば平穏でしょうか』
 「ほぉー?別に煽る気はねぇが、何所かの勢力に加担して、それ相応の地位に就く気もねぇってか?」
 『有りませんね。この力は必要だからこそつけたものですが、平穏を約束してもらえると言うのであれば即座に捨てますよ魔術及び今日までに身につけた戦闘術(こんなモノ)

 コカビエルを圧倒出来る程の強者が、自身で培ってきた“力”を『こんなモノ』扱いす
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