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英雄は誰がために立つ
Life9 聖書の子らの新たなる道 −三竦みの会談−
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 場所は、新校舎内の職員会議室。
 出席しているメンバーは、堕天使陣営、神の子を見張る者(グリゴリ)総督アザゼルに現白龍皇ヴァ―リ、天使陣営は現天界トップの大天使ミカエルと控えの上位の女性天使、悪魔陣営は現魔王の4人中2人のサーゼクス・ルシファーとセラフォルー・レヴィアタンに控えでグレイフィアだ。
 それにゲストとして、この会談の立役者たるルオリア・C・クロムエルも出席している。
 因みに、壁際の座席にはソーナ・シトリーが座っている。

 そんなそうそうたる人物が集まる中に、ノック音と「失礼します」の声と共にリアス・グレモリー及び眷属らが入室して来た。

 そこで、既にこの部屋の中に居たアザゼルと目を合わせてしまった一誠。
 そんな一誠の反応を楽しむように、口元を吊り上げるアザゼル。

 そんなやり取りなど気にせず、サーゼクスが各陣営に紹介してからソーナ・シトリーが座っている壁際の座席に座るよう指示をする。
 これで全員集まって漸く会談を始められるかと思いきや、アザゼルが疑問を口にする。

 「幻想殺しは?」
 「ああ、彼なら――――」


 −Interlude−


 同時刻。
 駒王町、駒王学園敷地外。

 そこに、固まりつつ近づかない様に聖書の三勢力――――つまり、天使、堕天使、悪魔の群れが駒王学園を囲むように少々離れた場所で陣を取っていた。
 そして、他の陣からも距離を取りつつ鉄製で出来た黒い物体のチェックをしていた一人の人物が居た。

 その人物こそ『幻想殺し』こと、藤村士郎だった。
 服装は何時も通り幻想殺しの格好、鉄製の黒い物体とは士郎と彼自身の知り合い、5人の内の2人との合作の大型のスナイパーライフル。

 「――――ふーーーっ」

 士郎は、スナイパーライフルを手にしてスコープを覗きながら、不備が無いかのチェックをしている(と言っても、解析魔術を使ったが念のため)。

 ここで話が変わるが〇〇士郎と言う人間は平和主義者だ。
 ――――とは言っても、一切武器を取らない人種では無い。
 必要であれば武器も取る上、引き金を引くことも躊躇いはしないだろう。

 常に自分は強いとは思わず、故に他よりも努力を繰り返し鍛錬を怠る事は無い。そして、そこに慢心も無い。

 しかし、規格外な魔術特性一つとっても強力である士郎は、平穏を望みながらも戦闘向きなのだ。

 閑話休題。

 そんな士郎は、今回の会談出席者の中での―――に目を付けていた。
 その人物の主義趣向は、とてもこの和平を結ぼうとしている会談には似つかわしく無いからだ。

 「仕込みは済んでいる。あっちから来てくれたおかげで手間が省けた」

 ――――そして―――――(動いた)時には仕留
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