第九十一話 心が壊れない限り
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大輔「っ……」
フェイト「大輔!!」
チビモン[お兄ちゃん…]
大輔「…悪い、心配かけたな」
痛みによりまだ辛いはずなのに笑顔を向ける。
それがフェイトには辛かった。
フェイト「馬鹿!!心配かけたなじゃないでしょ!!あんなに…血だらけになって…」
大粒の涙を流しながら言葉を紡ぐフェイトだが、大輔は残った右腕で頭を撫でた。
大輔「命が助かっただけでも良かったと思わなきゃな…生きてりゃあ何とでもなる…お前達もありがとうな…自分の子供に助けられるなんて思わなかった」
エリオ「え…?」
キャロ「どうして…?」
大輔「お前達は俺が気絶した後、お父さんお父さんって呼んでくれたな」
エリオ「あ…」
大輔「どういうことなのかさっぱりだけど…何となく、お前達が俺の子供なんだって分かったよ」
キャロ「ご、ごめんなさい…お父さん…」
大輔「ところでお前達の母さんって、フェイトか?」
フェイト「え?私?…そういえば私のことをお母さんって…ええええ!!?」
エリオ、キャロ「「はい」」
フェイト「え?ええ??私、大輔と結婚してないよ?私いつ大輔の子供産んだの?というか私が子供だし。あれ?あれえ???」
混乱しているフェイトを横目で見遣りながらダスクモンが口を開いた。
ダスクモン[ようするに未来から来たんだ]
大輔「やっぱりか?何か変だと思ってたんだよ。デジメンタルとかさ」
ブイモン[おめでとう二人共、一輝、北海道版赤飯作ってくれえ!!]
一輝「いやはや、大輔とフェイトも二人も子供作るとは…」
エリオ「あ、いえ。僕達…父さん達と血の繋がりはないんですけど…」
カリム「養子…ですか?」
キャロ「は、はい。一輝おじさんにも可愛がってもらいました」
一輝「ぐふっ!!お、おじさん…」
…彼の名誉のために言うが、一輝は14歳である。
おじさんと言われればそれはショックだろう。
大輔「はは…」
本当はかなり絶望的な気持ちだが、ここで弱くなると一気に駄目になってしまう。
そんな気持ちを感じさせないように平然とした顔をした。
大輔「無くなったのは腕一本。まだまだ戦えるな」
カリム「ですが…腕が無くなった事で色々変わってくるはずです。身体のバランスや動き方とか…せめて義手をつけた方が…」
大輔「それじゃあ慣れるのに更に時間がかかる。大丈夫だ融合進化しても、左腕の感覚は残っているから今まで通りに戦えるはずだ。」
今まで培ってきた物が完全に使えなくなったはず。
それが分かっているはずなのにどうしてそんなに強い表情が出来るのだろう?
フェイト「でも、普段の生活じゃあ…」
大輔「大丈夫、
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