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リリなのinボクらの太陽サーガ
決着
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もう……だいじょうぶ?」

心配そうに見つめてくる彼女に、痙攣が止まって返事ができるようになった口で答える。

「うん……ありがと、すずかちゃん」

「〜っ! 良かったぁ……良かったよぉ! なのはちゃん……!」

涙が溢れて止まらなくなったすずかちゃんは私に抱き付き、私も自分の意志で動くようになった手で彼女を抱き返した。お兄ちゃんもお父さんも、私が無事だったことにほっと一安心していた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〜〜Side of サバタ〜〜

「お……おにい、ちゃん……!」

「よがっだよぉ〜! ほんどよがっだよぉ〜!!」

「泣き声で濁音になってるぞ、アルフ。フェイトも、よくぞここまで戦い抜いた」

嬉しさで体を震わせるフェイトとアルフの頭を、宥めるように出来るだけ優しく撫でる。彼女たちの、俺の身を案じてくれた気持ちに今返せるのはそれぐらいだった。

一方で隣にいたプレシアは俺の連れに目を奪われていた。恐る恐る手を伸ばす彼女は、あり得ないと思いつつも、その名を口にする。

「ま、さか……アリシア……なの?」

「うん……やっと会えたね、ママ」

その瞬間、感極まったプレシアはアリシアに駆け寄り、対するアリシアも母親に駆け寄る。プレシアにとっては待ちに待った愛娘との再会、そしてアリシアにとっては……、

「アリシア〜!!」

「ママ〜!! ―――――――――のバカァアアアアア!!!」

「げふぅっ!!?」

溜まりに溜まった文句をぶちまけられる瞬間だった。
プロが見たら感嘆しそうな程見事なコークスクリューをアリシアから放たれて吹っ飛ぶプレシア。しかし吹っ飛んでいく彼女の顔はキラキラと愉悦に満ちていた。なんで娘から殴られて嬉しそうなんだ、おまえは。

「浮雲! 無風! 刃雷! 震雷! 連剣! 波壊! 奥義! 打技黒掌ォォォォオオオオオ!!!!」

おいおい、少しやり過ぎじゃないか? ……気持ちはわからんでもないが。

「ママ! 私、ずっと見てたんだよ! なんで私の妹のフェイトにあんな酷いことを言ったの!!」

「ああ、アリシア……いつの間にやんちゃになって……」

娘からボコボコにされて説教をくらいながら微笑む50代天才研究家大魔導師の構図に、事情を知らない者は皆ポカンとしていた。ま、ややこしい話は後にしよう。この戦いを終えるには、まだ最後の始末が残っているのだから。

ギィィィイィィィイィィィ!!!

「さあ……最後の決着をつけるぞ!!」

俺達が脱出した後、カーミラの内部からの石化で動きが鈍くなっていたヴァナルガンドだが、また封印されてなるものかと最後のあがきをしていた。ヤツの背後には虚数空間への穴が未だに残っている。完全に石化す
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