現出
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限り口出しする気はない。
『私が住んでいた頃とは……すっかり風変わりしちゃってるなぁ』
[ここは元々おまえの家だったな、アリス。いや……もうアリシアと呼ぶべきか?]
『記憶を取り戻したなら、元々の名前の方が良いかもね。それに、この事態を招いた責任は私にもあるから、本当の名前が負うべき罪から逃げちゃいけないんだ……』
[罪、か。……そうだな、世界が違うとはいえ、俺も取り返しのつかない過ちを犯した。いつかどうにかして償わなければならない……]
『私はともかく、お兄ちゃんは……もう許されてもいいと思うの。ずっと心で苦しんできたんだからさ』
[いや……俺は許されてはいけない。世界を破壊しかけた罪は、いつか俺の命を以て償う。そうしなければ……俺は彼女に顔向けできない]
『そう………でもね、お兄ちゃんが自分を許せないなら、その分私が許すよ。たとえ未来永劫自分を責めるとしても、それだけ私は代わりに許し続けるから。それに……きっと、その人も私と同じ事を言うと思うよ』
[…………やれやれ、そこまでして俺を許そうとは、とんだ幽霊を拾ってしまったものだ]
だが……少し心が軽くなった。それぐらいは感謝してもいいかもしれない。
「ところでアルフ、そこらに開いている穴は何だ? 以前は無かった妙な気配を感じるのだが……」
「ん〜多分虚数空間だよ。落ちたら魔法が使えなくて、二度と戻って来れなくなるから足を踏み外して落ちたりするんじゃないよ」
要は即死トラップだと見れば良いな。しかし……この穴からどういう訳か暗黒物質が僅かに漏れ出てきている。もしかしたら虚数空間とは暗黒物質の溜まり場なのかもしれない。中でこいつらの魔法が使えないのもそういう理由からだろうか?
それにしても、月光仔の血の警告はもしや虚数空間の事なのか? ただ避ければいいだけならわざわざ警告しなくても自分で注意するが……それだけじゃない予感がある……。
そのまま魔導炉までの道案内で先導するアルフに続くと、少し荘厳な扉の前にたどり着いた。その先に傀儡兵の気配を感じた俺は扉を僅かに開けて、中にグレネード・ナイトメアを放り込む。ダーク属性の爆風が部屋の中を蹂躙していく音が響き、収まってから入ってみると傀儡兵をことごとく一掃できていた。
「あらら〜一発で薙ぎ倒しちゃうとは……さっきまでのあたしらの苦戦が嘘のように思えてきたよ」
「悪いがそういうものだからしょうがない。それにグレネードはもう弾切れだ」
「え、マジ?」
「ああ。世紀末世界でも補充しないまま戦い続けてきた結果、この世界に来た時点で残弾は2発だけだったのだ」
暗黒城でジャンゴと戦ってから補充する機会が無かったからな。念のため大事にとっておいたが、使うべき時に使わない愚を
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