契約
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「……そもそも性質があまりに違う月光魔法をプログラムで真似する事自体初めての試みなのだから、そう簡単にいかなくて当たり前だ」
「うぅ……母さんのようにはいかないなぁ……」
プレシアか……一度戦っただけでダークマターの性質を見抜き、物量作戦で突破口を見出してくる程だから彼女は観察眼や発想力にずば抜けたものがある。きっと魔法のプログラムの構築も人並み以上にこなせるのだろう。フェイトが今作っている『ミッド式ゼロシフト』を完璧に組み上げるには彼女の協力が必要かもしれない。
しかし……あれほどの能力があるなら研究者として大成していてもおかしくないのだが、なぜ時の庭園のような閉鎖的環境に閉じこもっているのだ? 何か理由があるのかもしれないが、わざわざ聞くほど興味はない。
「ところでゼロシフト以外の月光魔法の完成度はどうなんだ?」
「そっちは手つかずなんだよね……。ゼロシフトの完成を優先してるから、まだ白紙のままだよ」
「そうか。完成したら見せてもらうぞ」
「うん! 楽しみにしてて!」
そう言い切って作業に戻るフェイトの姿を微笑ましく思いながら、もう一方の魔法少女はどんな選択をしたのか、何となく気にしていた。
結局この日はジュエルシードを探しにはいかなかったが、何も起きず至極平和に終わった。おれの柄じゃないが、偶にはこういう日があってもいいかもしれない。
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