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リリなのinボクらの太陽サーガ
激突
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場合ではありません。早く封印しなければ……!」

“獣”の声に活力があまり無いように感じられるが、追求するのは後でいい。彼の言う通り、今は大樹を始末する方が先決だ。

それぞれの想いを抱きながら互いを見つめるフェイトと高町なのは、その二人の上から不意打ちで迫る大樹の枝。ハッと気づいた時には回避が間に合わなかった二人だが、暗黒スプレッドによる攻撃で枝の攻撃部分が砕け散って消滅したため事無きを得る。

「何をボサッとしている! 同じ事を何度も言わせるな!」

『す、すみませんでしたぁ!!』

敵対している関係だが息ピッタリに声を揃えて謝罪する魔法少女二名。すぐさま彼女らは砲撃の準備をし、俺はアルフと共に大樹の相手をして時間を稼ぐ。次々と繰り出される攻撃をゼロシフトや暗黒銃で、アルフはシールドか拳で対処していく。攻撃の要である魔法少女二名の守りはユーノが身を挺して行っているため、防御は万全であった。

「行くよ、フェイトちゃん!」

「……うん」

「ディバイン……バスタァーーーー!!」

「サンダー……スマッシャーーーー!!」

高ランク魔導師の同時砲撃、それは威力を倍化させて大樹のバリアを抜き、暗黒銃による攻撃の影響でシロアリに喰われた家の様に脆くなっていた大樹の本体は全く為すすべなく撃ち砕かれる。

「「ジュエルシード封印ッ!!」」

そして災厄の種はその機能を停止させられたのだった。しかし……それを挟んで封印に協力した両者は敵対関係に戻った事で向かい合う。

「ジュエルシードに衝撃を与えちゃいけないから……」

「そうだね、この前みたいな事になったらレイジングハートもフェイトちゃんのバルディッシュも可哀そうだもんね」

「でも……譲れないから」

「私だって……譲るわけにはいかないの」

そう言い、自らのデバイスを構えて臨戦状態に入るフェイトとなのは。それを見たアルフとユーノはまずい、といった表情を浮かべて大慌てで静止の声を上げる。

「二人ともダメ! ここでの戦いはダメだって!!」

「ここで戦ったらまた暴走するかもしれないよ、フェイト! また怒られたいのかい!?」

「ッ!!?」

脳裏に浮かんだ狸のオーラに一瞬ビクッと震えて頭が少し冷えたフェイトには、何とかアルフたちの声が届いた。また次の瞬間に聞こえた大勢の声に今度は高町なのはが驚愕する事になる。

「なのはっ! こんな所で何をやっているんだ!!」

「嘘でしょ……これって現実の出来事なのかしら?」

「もうこの街どうなってんのよ! 暗黒少年が助けに出るわ、ヴァンパイアが襲ってくるわ、変な倒壊事件が多発するわ、親友が裏で魔法少女やってるわ、どんだけ濃いのよぉ!!」

「アハハ……なんかもう海鳴だからっ
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