激突
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リギリの所で張ってくれたみたいだよ!』
[そうか、フェイトはファインプレーで間に合ったか!]
被害が出るのは俺も可能なら避けて欲しい所だし、何よりはやてが街を壊さないで欲しいと前に言っていた。故に視界の向こうで暴走している以前のとは比べ物にならない巨大な大樹に同情の余地は一切無い。
[さて、おれ達もあそこに急ごう。あいつらが勝手に暴れ出すかもしれんからな]
『それはわかるけど、なんか巻き込まれちゃったこの人達はどうするの?』
[放っておけ。こいつらは暴走体程度なら勝てる実力の剣士が守ってくれるだろう]
『魔法無しで暴走体に勝てるとかどんだけなの、恭也さんって……』
曲がりなりにも魔法文化で育ったらしいアリスが呆れた目で恭也を一瞥するが、すぐにジュエルシードの方角を伝えてくれた。走り出したおれを恭也が慌てて「ま、待て!」と言ってきたため、一旦振り向く。
「サバタ、おまえは何を知っている!? この状況は一体何だ!?」
「……知りたければ自分の目で確かめろ。この街で何が起きているのか、その目で見届けるんだ」
それだけ伝えると、ジュエルシードの発動地点におれは急いだ。後ろでは呆然としていた恭也たちだったが、思い出したようにこちらに急ぎ追いかけてくる気配を感じた。
『む〜……? 何だろう、この感じ……』
[少しでも違和感や気がかりがあるなら言ってみろ。それが生き残るきっかけになる可能性もある]
『うん。なんかね……こう、上に何か乗っかってるというか、何かがいるっていうか、見られてるっていうか……』
[フッ…………そういう事か。どうやら遅ればせながら連中が来たらしいな]
事前情報で聞いた内容にしてはここに来るまで随分遅かったが。
さて、連中が最初に何をしてくるか警戒しておきながら、おれはジュエルシード発動地点に到着する。そこでは先に戦っていたフェイトとアルフが大樹の張るバリアを前に苦戦を強いられていた。
「あ、お兄ちゃん! 来てくれたんだ!」
こちらの姿を見つけた二人が一旦下がって合流してくる。何をしてくるのか警戒した大樹は攻撃の手を止めて様子見をしていた。
「やっと来てくれた、サバタ! あいつ生意気にもバリア張りやがるんだ、どうしたらいいんだい!?」
「単にバリアを抜く威力の攻撃を行えばいいだろう? フェイトには確かそういう魔法があったはずだ」
「あるけど、溜めている間に攻撃されるから撃つタイミングが作れないんだ」
「ならおれが―――」
時間を作る、と言おうとした瞬間、海鳴市代表とも言える魔導師組が合流してくる。
「フェイトちゃん! サバタさん!」
「チッ、アンタらまで来たのかい!」
「待ってください……今は争っている
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