激突
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供なんだからしょうがないでしょ!」
「当然だ、子供が子供らしくするのに何ら問題は無い。まぁ、この件に俺から言える事があるとすれば、おまえは待つ事に耐えるのを覚えるべきだな」
「待つ事に耐える?」
「その友達は何も相談しなかった。即ち相談する程の事態になっていないか、もしくは友達の手を借りずに自力で解決したいかだろう。ならばおまえが出来るのはその友達が話すまで待っててやる事ぐらいだ」
「でもやっぱり、友達が困ってたら私は手伝いたいものよ。それでもなの?」
「無論、今のはあくまでおれの意見に過ぎない。だからおまえの言う様にそのまま関わろうとするのも一つの方法ではある。こういう話に正解なぞ無いのだから」
「は? じゃあ結局私はどうすればいいのよ?」
「人に訊くのではなく自分で決めろ。当事者でないおれが出せるのは選択肢だけで、どうするかを決めるのは結局おまえだけだ」
「それは……まぁ、そうなんだけど……」
『あのさぁ……それって見方を変えると、ぶっちゃけ丸投げだよね……』
[それを言ったら世の中の相談全てが丸投げになるだろうが……]
『身もフタも無〜い♪』
半ば強引に笑いを取ろうとするアリスへ、月の力越しに軽く小突く。実はこうすれば幽霊で実体のない彼女に対して物理的に触れられる事を最近知ったのだ。彼女は彼女で長い間経験が無かった“刺激”を受ける事に喜んでいるので、俗に言うwin-winな対応である。
そんな風に周りを飛び交う幽霊少女はともかく、しばらく俯いていたアリサはいきなりバシッと自らの頬をはたき、活力のこもった顔を上げる。
「よしっ、考えてみれば過ぎた事をいつまでもウジウジ引きずるのは私らしくないわ! こうなったら私なりにやってみせるわよ!」
「という事はいつものおまえに戻れたか?」
「いつも、と言われる程私たち会ってないけど……まあそうね、一応礼を言っとくわ。ありがと。情けない姿見せちゃったけど、アンタの事だから気にしないのでしょうね」
「気にする必要性が感じられないからな。家に戻る頃には綺麗さっぱり忘れているんじゃないか?」
「いくら何でも早過ぎよ! というか私との話すら印象が薄いって言いたいワケ!?」
「おまえに大して興味が無い以上、結論から言えばそうなる」
「じゃあアンタはどんな人に興味があるの? つかアンタって好きな人とかいたりするわけ?」
興味が無いと言われた事で一瞬ピキッと頬が動いた直後、にやけながら問いかけている辺りアリサはおれにカウンターを仕掛けているつもりだろう。だがそれに答える事はおれにとって恥ずべき事でもないため即答する。
「いる。……正確には“いた”と答えるべきか」
「え……」
瞬間、ピシッと空気
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