第1話Bパート『負け犬にウイルス』
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っとか。
あるですよ!?JKっ」
いや、そこまで詳しいわけでもないし。JKって何だ、女子高生?
あまりの一生懸命さに、なぜか少女を虐めているような気がして
言われるままに電源ケーブルを繋ぎ、コンセントに刺した。
「ウィル子はこのパソコンの精霊なのです。そんなウィル子からいいお知らせなのです。
バッテリーにはまだ若干の電気が残っていたのです。よって
即電源オンしておkなのですよっ」
つまり、電源も入れろということか。
精霊という自称はともかく、いやまあ浮いてるし。
画面を開いてぽちっと電源ボタンを押し込むと、モニタのバックライトが点灯する。
「Will.CO21を起動します。しばらくお待ちください」
起動音がしないと思ったら、少女がアナウンサー然とした顔で宣言した。
HDが景気よく回る音が、しばらく続いた。そして。
「Will.CO21が起動しました。
…にははははっだまされましたね。ご主人様!
このノーパソにはWIND−OSなんて無粋なものは入っていません。
いるのはウィル子だけなのですよーっ」
気がついたら浮いていた少女は居らず、画面内に映っていた。いや移っていた?
「…」
反応に困る。
「…うわ、目つきワルっ」
さっきから顔を合わせてたのに、気づいてなかったのか。
それとも自分は困ったときほど目つきが悪くなるとでも。
「ともかくっ。じ・つ・は・ウィル子の正体は超愉快型ウイルス、Will.CO21。だったのですよーっ
驚きましたかー。せっかく拾ったノーパソがウイルス感染してて残念だったのですよーっ!」
まぁ、これ以上感染する機器が周りにあるわけでなし。とか思ったら。
「ついでに言うと、マスターもウィル子に接触感染してしまったのですよーっ
人間にも感染るなんて、ウィル子ったら極悪っ!! NDK?NDK?」
つまり、先刻の悪寒は風邪ではなく――
Q:ねぇ、どんな気持ち? A:何故か、自殺したくなった。
「っちょ、自殺はイクナイのですよーっ。
ご主人様にはこれから電源と高速光回線を貢ぐ奴隷になってもらうのです。
勝手に死ぬとか、ウィル子は許可しません」
矛盾したことを。というかあれ、自殺とか口に出したっけ?
画面から再び出てきていたたウィル子に訊いてみると、
「マスターが考えたことは、マスターに感染したウィル子にも伝わるようなのです。
特に強く意識したことは筒抜けなのですよー」
それは、厄介だ。
「さしあたり、テラ単位の外付けHDDを用意するのです。ギガ単位なんてゴミです。
光回線は我慢します。近くに無防備なポケWiFi使ってる人いたですし。
ウィル子はマスター思いのウイルス
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