相談
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それがどうしても必要だから」
「なら迷う必要はない。魔法には非殺傷設定があるようだから、いずれ相手は再び立ちふさがってくるはずだ。だからフェイトはそいつを倒し続ける覚悟を持つしかない」
「そう、だね。でも私一人でそんな覚悟持てるかな……?」
「一人では無理でもおまえにはアルフがいる、だろう?」
「そうだよ。フェイトが背負いきれなくても、あたしが支えるからさ。だから気にしなくていいんだよ」
「アルフ……うん、ありがとう……!」
「それに、だ。ジュエルシードの回収作業は命がけだ、フェイトのように実戦慣れしている人間が当たる方が危険は少ない。ゆえに素人が迂闊に戦いの場に赴かないように力づくで止めていると考えれば、少しは心がマシになるんじゃないか?」
「あ、そういう考えが……なるほど……その発想は無かったよ。ありがとう、励ましてくれて嬉しかったよ」
「そうか……」
何にせよ、フェイトが立ち直ったのならそれで良い。だが高町なのはに覚悟を促しておいて、戦線から離させる考えを示すというのも少々複雑な気分だが。
と思っていたら、何故かしばらく何も言わないまま見つめてきたため、もう一度目線を傾けると、両手の指を絡ませて頬を紅潮させたフェイトが上目づかいをしながら、たどたどしい口調で何かを言い始めた。
「そ、それで……その……サバタのこと……お、お……」
「?」
「だ、だめ……言えないよぉ、アルフぅ〜〜!!」
「いやいや、ここまで言ったんだからもういっそズバッとお願いした方がいいって!」
「えぇ!? でも……やっぱり恥ずかしいよ……今更“お兄ちゃんと呼びたい”ってお願いするなんて……!」
「お〜い、フェイト〜。もう口に出ちゃってるよ〜」
「え……あ、わ、わああっ!? どどどどどどうしよう!? あぅあぅ〜〜!!」
先程までの超然とした様子から一転、迷子になった子供のように半泣きでおろおろとしているフェイト。多分これがフェイト本来の表情なのだろう。そもそもこれまでの憮然とした様子がこの年代の子供から見て少しおかしかったのだ。おれのような人生を歩んだ訳でもないはずなのに、目的遂行のために私情を捨てているのだから。それにしてもふと思う所がある。
高町なのは、フェイト・テスタロッサ、八神はやて、世紀末世界より明らかに平和な世界で育ったはずのこの3人の少女は明らかに人の愛に飢えている。ついでだがアリサ・バニングスはともかく月村すずかも似たような所で歪みを抱いていると思われる。
なんだ? この街の子供は皆こうなのか? 世紀末世界の孤児や魔女と色んな意味で張り合えるぞ。この世界の方が文明的に発展しているはずなのに、どうして育った環境がこうもアレなのか……本当に疑問だ。
「フ
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