相談
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「はぁ……駄目だなぁ、私。いつかこうなる事ぐらい覚悟していたはずなのに……」
夕方にジュエルシードを感知したという事で出かけたフェイトが、帰ってくるなりベランダの外を向いてやけに落ち込んでいた。体育座りでしょぼくれているフェイトを遠目に、おれはアルフからこうなった経緯を尋ねた。
「今日さ、回収に行ったらそこで白い魔導師とジュエルシードを巡って戦う事になったんだ。相手は素人で甘ちゃんだったから気迫の差もあってフェイトが勝つのは自明の理だったんだけど、同い年の子を撃墜した事に罪悪感を抱いちゃったみたい。まったく、目的のためだというのに、フェイトは本当に優しいんだから……」
「白い魔導師……か」
心当たりがあるから少し罪悪感はある。しかしこの争奪戦は口を挟んで止められるような内容でもないから、おれはヴァンパイアなどから横槍を入れられないように一歩下がった所で見守ろうと決めている。
「サバタなら大丈夫だと思うけど、あたし達の事はあまり口外しないでほしいんだ。厄介な組織に嗅ぎ付けられる訳にもいかないからさ」
「そうか。それぐらい構わない……が、そろそろアルフ達がジュエルシードを集める理由を教えて欲しいのだが……」
「……ごめんよ。サバタなら教えても大丈夫かもしれないけど、フェイトが話さないならあたしも話すわけにはいかないんだ。使い魔だしね」
「まあ、そうだろうな。ところで話を戻すが、その厄介な組織の名前はわかるのか?」
「うん、名前は“時空管理局”。次元世界の警察みたいな所だよ」
「次元世界?」
「そ。この世界の他に色んな世界が無数にあるのは前に話したよね? で、その世界の多くを管理しているのがその組織なんだ」
「……途方もない話だな。まぁ、異世界の魔法使いがいるという事実も大概だったが、いくつもの世界という膨大な規模を一組織が本当に管理できるものなのか?」
「さあね。あたしも一般常識を知ってるだけで、別に詳しいわけじゃないからわからないよ」
「………」
時空管理局。次元世界を管理するなど、果たして人間が本当に手を出していい領域なのか? ただ人の性とも言える欲望を加速させるだけではないのか? 自分たちに都合よく物事を改ざんして、いずれ取り返しのつかない事態に追い込まれるのではないか?
だが実の所、おれにはそんな事どうでもいい。重要なのは、フェイトたちの敵がその規模が桁違いな組織だという事だけだ。
「……今のうちに、もしその組織が出てきた時の対策を決めておこう。事前に決めていたヴァンパイアの時と同様、捕まったら終わりなフェイトとアルフはとにかく安全地帯に逃げろ」
「そうしたいけどその時ジュエルシードがあったら、どんな状況でもフェイトは手に入れようとするよ?」
「
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