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リリなのinボクらの太陽サーガ
邂逅
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女が落ち込みながら話した内容によると、発動前のジュエルシードを見かけたが本物とは断定できずに手をこまねいた結果、この事態を招いてしまったそうだ。なるほど、消沈する理由にも理解できる。
しかし彼女の言い分を聞いている内に、どことなく彼女の精神が形容しがたい形に歪んでいるように感じられた。だが彼女との関わりも別に深くないので、特に追及する気にはならない。とりあえず僅かな躊躇がどれだけ危険か理解した少女から離れ、おれはジュエルシードを拾って投げ渡す。

「うわっ! ととっ!?」

落ち込む気持ちを放り投げて慌ててキャッチした少女はほっと安堵の息を吐く。なぜ渡したかというと、今回のをフェイトに渡すには状況が悪く、何より彼女には風邪をさっさと治してもらいたい。この少女がこのままジュエルシードを集め続けるのなら、いずれにせよフェイトと争う事になるだろう。しかし今は少女と対立しない方が都合が良い。ただ、戦いに対して素人同然の少女には、せめて一つ決めておいてもらいたいことがあった。

「差し出がましいが言わせてもらう。今後もそれを手にするつもりなら、おまえなりの覚悟を決めろ」

「か、覚悟?」

「そうだ。このような普通の人間の手では負えない事態に挑むなら、実力もそうだがせめて心を支える芯となる覚悟を持て。それが無いままではいつか道を違え、自分だけでなく周りをも巻き込む滅びを招くぞ」

「…………」

こんな平和な世界で生きてきた子供には厳しいかもしれないが、ジュエルシードはおれが予想していたより大きな力だ。これを集めるとなると生半可な実力や想いでは途中で殺されかねない。暴走の被害を抑えようとするのは立派だが、それで自分の命を失ってしまっては元も子もない。
なお、子供を戦わせる事に俺は大して忌避感は無い。自分たちの境遇を棚に上げて偉そうな事を言える訳も無いので、その辺りは割り切っている。その分ケジメや責任はしっかりつけるつもりだ。

獣になのはと呼ばれていた少女は今回の暴走によって起きた周りの惨状を目に焼き付け、自らの胸中を語り出した。

「私は……ユーノ君のお手伝いができたらいい、そう思って始めました。だけど……私がちゃんと見てなかったから、人の多い街中でジュエルシードが暴走して被害を出してしまった」

浮かんだ言葉を口にする度に、少女の表情に懺悔の色が浮かび上がる。自らの失態を認めるのは難しく、辛いものだ。

「こんな気持ちのままじゃ、たくさん犠牲になる人が出てしまう。それじゃあ私たちが頑張って集めた意味が無い」

しかし彼女はそれを目の前で行い、そして……失敗を乗り越えようとしている。

「だからもうこんな事が起きないように、大きな被害が出て悲しむ人がいないように、私は戦うの! 困ってたら助けるという義務感じゃな
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