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リリなのinボクらの太陽サーガ
邂逅
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かない。

「さっき使い切ったのと同じ薬で良いのだな? すぐに買ってくるから、大人しく寝ているんだぞ」

「りょ〜かいや」

「早く……戻ってきてね」

「世話をかけるねぇ……」

今の八神家に健康な人間がいないのは危ういから、できるだけ急ぐつもりだ。その意思を込めて視線を送ると、彼女達は微かに安心したようだった。

少し遠いが薬局の場所は以前の街案内で教えてもらっている。だからすぐに行けると思っていたのだが…………道中で異常な大きさの木の根が道を塞いでいた。
こんなものは自然発生するものではない。太陽樹も長い年月を生きればこれに匹敵するほど成長するが、そもそも太陽樹はこの世界に存在していない。突然変異にしても街を一部喰い破る成長速度はあり得ない事から、この事態の原因は……。

「ジュエルシードか……こんな時に!」

発生地点は隣町らしく少々遠いようだ。少し時間をロスしてしまうが、放っておいて大惨事を引き起こさせる訳にもいかないし、そもそも薬局への道が通れないのだからどちらにせよ対処しなければならない。
木の根をたどって中心点に向かい、行く方向にそびえ立つ大樹を射程に入れる。さて、暗黒銃で暴走体と戦うのは何気に初めてだが、果たしてどこまで通用するのやら。

――――ッ!

敵意に敏感なのか、人の身をはるかに超える大きさのツタがうなりを上げてこちらに叩き付けられる。あの巨体にしては意外に早いものの、世紀末世界の戦いを経験しているおれならゼロシフトを使用せずとも回避できる。

「そんな……こんなに被害が!」

「遅いかもしれないけど、今から結界を張るよ!」

誰だか知らないが二人分の声が聞こえた次の瞬間、甲高い音と共に全身に妙な感覚が走り、空が灰色に染まった。“封鎖結界”の効果は前にフェイトから聞いたから既に知っているが、初めて味わってみると、なるほどこういうものかと意外な程冷静に納得していた。

しかし……これを張ったのはどこのどいつだ?

「って、あれ!? なのは! 結界の中に人がいるよ!」

「にゃっ!? ゆ、ユーノ君、こういう時ってどうすればいいの!?」

肩に小さな獣を乗せた正統派(?)な白い魔導師の少女が、一人でテンパっていた。よく見ると肩の獣も口をきいているから、厳密には一人では無い。あれもアルフのような使い魔なのかもしれないな。

「おい、そこのおまえ」

「あ、はい! ごめんなさい!」

「なぜ話しかけただけで謝る?」

「そ、それは……」

「なのは! 攻撃が来るよ!!」

ハッと気づいた少女は急ぎ張った桃色のシールドで何とか防いだが、ツタの威力が彼女達の想定より強く、少女の軽い身柄は後ろに勢いよく吹き飛ばされた。都合よく正面にいたおれは態勢が崩れ
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