第六章 颶風の巫女
第9話 激突する力〜空中戦〜
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退するところですが……折角″彼ら″がいることです。ここは任せましょう。恐らく、″彼ら″の力をこんなに近くで見られるのは最初で最後かもしれませんし」
「で、でも……」
神無月「おや?″彼ら″の力を過信するのですか?」
「い、いえ……そういうわけでは」
神無月「大丈夫ですよ。そんなに心配しなくても……ね」
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ーーー
ーー
ー
その、″彼ら″は、
一方「……なるほどなァ」
佐天「大体の強さは把握しちゃった感じですか?」
一方「あァ。そんなに強くねェ……ただ、佐天の力じゃ、ちっとキツイかもな……」
佐天「あちゃー……」
上空1000mで、インカム越しに話していた。
風がキツイので普通に話していては会話が出来ないからだ。
佐天「そろそろ反撃しましょうよ!私もう寒いです!」
一方「言われなくてもやってやるよ」
〈ラタトスク〉の艦から飛び降り、〈アルバテル〉との間に浮遊する。
そして、
一方通行は100メートル近くになるであろう天使の翼を生やした。
一方「やるぞ」
佐天「はい!」
二人が〈アルバテル〉を睨みながら頷きあい、両サイドのものを押し返すように手を広げた。
その刹那ーー
凄まじい乱気流が起こった。
一定方向に吹いていた風は荒れ狂い、右に左に上に下に前に後ろに斜め上に斜め下に……と、ありとあらゆる方向に動き出した。
それでも、敵艦自体を吹き飛ばすことは出来ない。
だが、そんなことは必要ない。
いや……極論、これで十分だった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
〈アルバテル〉内では、
「な、なんだ……!?」
「と、突風を観測!風力階級10!風速は……およそ28m/s!!風向きは測定できません!」
「艦には影響ありませんが、このままではこちらも反撃できません!」
艦橋に響く声を聞いて、パディントンは唇を噛み締めた。
パディ「風速28m/sだと!?そんな馬鹿なことがあるか!そんな暴風が来るなら気象庁も予測してーー」
いる、と言いかけたところでパディントンがモニタを見て気づいた。
パディ「おい!あのモニタを最大までズームしろ!」
「な、なぜ……」
パディ「いいから早くしろ!!」
「は、はい!」
パディントンの声を聞いて、モニタがズームを始めた。
小さな違和感。
そのモニタの中央に僅かに光る何か。
そして、
その正体が明らかになってきた。
『……!?』
艦橋にいた全員が息を飲んだ。
そう、モニタが極限までズームされてその正体がようやく姿を現したのだ。
それは
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