第七話
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とになった。音楽室に行くなら転入性質問攻め大会に参加していた誰かについていけば行けただろうに俺に案内を頼んだのは俺が参加していなかったから気を使ったのか、それとも何か他の意図があってのものなのか……いや、考えても仕方ないか。それに、ここで聞くわけにもいかない。何せ……
「それと、えっと……」
「あ、私は園田ティア。よろしくね、夢宮さん」
「オレはアレク・ビブオーリオだ、夢宮」
この案内のメンバーには、この二人もいるのだから。あの手紙の意味をこの二人のいるところで聞くのは、あまり得策ではないだろう。
「そう、よろしく園田さんにビブオーリオ君。あと、あたしの事はテンでいいわ。凪君にもそうしてもらってるし」
「じゃあ、改めて。よろしくね、テンさん。なら私のこともティアでいいから」
「俺もアレクでいい。名字は長くてかなわん」
「まあ確かに、ビブオーリオなんて長いったらねえよな」
一々呼ぶには、ちょっと面倒だ。だからか、アレクはある程度話す人には名前の方で呼ぶように言っている。そういう共通点があるからなのだろうか、俺がアレクとよく話すようになったのは。何せ……
「フン、カミナの神無月もいい勝負だろうに」
とまあ、うん。神無月、ってのも結構長い。名字で呼ぶと五文字で名前で呼ぶと二文字なら、そっちで呼んでもらった方が個人的にも楽だし。にも関わらず、第三の選択肢として三文字で呼ばれることが多いんだけど。
というか、だな。このタイミングでその呼び方を出すと……
「カミナ?」
ほら、テンが反応した。出来ることならこれを知られるのはもう少し凪って呼び方に慣れてからにしてほしかったなぁ……。つっても、周りの人みんながみんなそう呼んでるから、時間の問題ではあったか。
「カミナって?」
「コイツのあだ名だ。幼馴染がつけたらしいが、気がつけばこっちで呼ぶやつばかりになったのだとか」
「ケホケホ……中にはカミナ君の名前は知らないけどカミナって呼ぶ人とかはいるくらいに」
「ふぅん……じゃ、あたしもカミナって呼んでも?」
「ハァ……経験上、ダメだって言ってもそう呼ぶんだよな、この流れって」
「じゃ、決まりね」
まあ、うん。もういいや。言動ではあのやり取りをすることになるんだろうけど、それくらいなら別に。あだ名で呼んでくれるってのも、親しくなったみたいでいいし。
「そういえば、テンさんってどこか部活に入る予定とかあるんですか?」
「んー、翠緑じゃどこにも入ってなかったしなぁ……」
と、テンは少し考えるような表情をする。八霧は翠緑ほど学力が高いわけでもないし、余裕が出来るだろうから部活も出来るとは思うんだけど。
「今のところは考えてないわね。三人は、何かやってるの?」
と、俺
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